top of page

提案 B 人作り:日本型サードプレイスの提案 ⑧

2023年4月7日
読了時間: 3分

【内容】

  1. タピ大という先進事例

  2. 見守りを超えた「学校の共創」

  3. 人を育てる、寛容な社会づくり


1.タピ大という先進事例

仙台市の郊外にあるショッピングセンター「タピオ」には、「タピオ館立オープン大学(略称:タピ大)」と言う大学があります。

タピオの共用部で開催されるタピ大の講座は、原則無料(館の企画する特別講座は有料)で、お客による持ち込み企画で構成されています。

地元研究家による「伊達政宗騎馬像の謎」、書道家による「心に決めたことを文字に書いてみよう」、ピアノ講師による「卒業ソングの今昔」など、ユニークな講座ばかりです。

誰でもが、生徒になれるし、先生にもなれる生涯学習と自己表現のプラットフォームになっています。

社会人の学びの場として、各地でソーシャル大学が、活動していますが、これからの時代のソーシャル大学の一番の効用は、「実は教える」ことにあると考えます。


2.見守りを超えた「学校の共創」

小学生が登下校する際の、安全確保のための「見守り」は重要な役割ですが、もう一歩踏み込んだ「教える・学ぶ関係」を築けないでしょうか。

子ども達にとって、学校の先生以外の様々な大人と接点を持つこと(=大人の社会を知ること)は、非常に重要かつ有益だと思います。

子どもといえども、いざ「教える」となると、関連する分野の知見を、再確認する必要がありますし、この役割が、「自尊マインド」を覚醒させ、生きがいと生きる姿勢の矯正に繋がると考えます。

子供を取り巻く人間関係の希薄化は、よく話題になりますが、最も希薄になっているのが、所謂「ナナメの関係」です。

農村・大家族の時代には、叔父・叔母、祖父・祖母の親戚から、名付け親をはじめ様々な近所の大人達がおり、①話し相手②相談相手③タテ・ヨコの関係の通訳・仲介者④新しい視点・生き方・価値の提供者⑤大人のロールモデルなど、様々な役割と機能を担っていました。

この関係が、ゴッソリ無くなり、直接的な責任と利害が関わる親・教師などのタテの関係者と、同質的な友達同士などのヨコの関係者ばかりになり、非常に息苦しくなっているのが、現状と言えます。

教育研究家の藤原和博さん達が導入した「スクール・ソーシャルワーカー」のように、地域の大人が、もっと子供に関わる仕組みを拡充してはどうでしょうか。

みんなで「学校を共創」するのです。


3.人を育てる、寛容な社会づくり

「学校の共創」は、地域社会にも影響を与えます。

居酒屋の通説に「3回通えば常連」と言う言葉がありますが、学校や子ども達と複数回接することによって、街なかでも子ども達を、気にかけ見守ることに繋がると考えます。

地域のトラブルの大部分が、コミュニケーション不足だと言われます。

「学校の共創」を通じて、子ども達の「顔」が見え、それを「支える心」が育まれると、学校を中心に「寛容な社会化」を推進するインフラが、生まれるのではないでしょうか。

学生は本来「様々なことにトライする事」が許される立場にあると考えます。

ディスるばかりでホメなくなり、失敗に対して袋叩きにして、やり直せなくしてしまう日本社会の、「不寛容な空気感を変えていく機会」になると思います。

京都では「学割」といって、学生や教員・研究者に対して、街なかの飲食店がサービスを割安で提供する寛容な風習が残っていました。

学校を中心に、学ぶ力とそれを支える心が、未来を作っていくのだと確信します。

 
 
 

最新記事

すべて表示
第4章 オフィスの行動OSという発想:オフィスの行動 OS ④

【内容】 1.オフィスは「空間」ではなく「行動」をデザインする 2.行動OSとは何か 3.空間・制度・運営をつなぐ新しいオフィスづくり 1.オフィスは「空間」ではなく「行動」をデザインする 皆さんは、スマートフォンのOSを意識したことがあるでしょうか。 OSとは、アプリを動かすための土台となる仕組みです。普段は目に見えませんが、OSがあるからこそ、さまざまなアプリが快適に動いています。 私

 
 
 
第3章 なぜ創造性は生まれないのか:オフィスの行動OS ③

【内容】 1.創造性は大切だと分かっている 2.効率を追い求めたオフィスの限界 3.本当の課題は「行動」にある 1.創造性は大切だと分かっている 「もっと新しいアイデアを出そう。」 「失敗を恐れず挑戦しよう。」 最近、このような言葉を耳にする機会が増えました。 多くの企業が、創造性の大切さを理解しています。 しかし実際には、「創造的な会社になった」と実感している企業は、それほど多くありま

 
 
 
第2章 これからのオフィスに求められる創造性:オフィスの行動OS ②

【内容】 1.創造性とは「ひらめき」ではない 2.AI時代だからこそ人に求められること 3.オフィスが育てるべき創造性 1.創造性とは「ひらめき」ではない 「創造性」と聞くと、多くの人は芸術家や発明家を思い浮かべるかもしれません。 一瞬のひらめきで、今までにないものを生み出す力。それが創造性だと思われがちです。 もちろん、そのような創造性もあります。しかし、企業が毎日の仕事の中で必要として

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page