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CAMPUS2.0 ⑩ 究め合い褒め合える知的コミュニティ

  • 2022年5月16日
  • 読了時間: 2分

人生100年時代を迎えて、八ヶ岳型のライフプランを歩むビジネスパーソンの、学び直しニーズ対応することが、自立運営を求められる大学運営の鍵になります。マークシート方式に慣れた工業社会型人間の学び直しで不可欠なのは、知識の伝達ではなく学びの姿勢づくり「知に向き合う力づくり」です。脳科学的には「生きる目的は(高きに向かって進んでいく努力のプロセス=)成長にある」(理化学研究所 故 松本元氏)と言われます。「分かる=変わる」という前提に立つと、成長には日常的な情報の受発信の量と質とが大きく影響し、オンライン環境は「可視&頭脳的」領域に偏りますから、「可視/不可視&頭脳的/身体的」領域を網羅できるリアル環境の優位性は明確です。感動を伝え「感化する」ためには空気感や文脈などの五感を伴うリアル環境での共有が有効だということです。良質な人やコトとの出会い・発見から、学べる歓び・知る楽しさが波紋のように広がる「創造の6次産業化」が重要なのです。オンラインでの効率的な情報共有を前提にしながら、リアルで同じテーマに向かう共感や支え合う仕組み、切磋琢磨する対話を実現できる環境を提供するのです。独力で学び続けられる強い意志の人だけでなく、より多くの人に「知に向き合う力づくり」を提供する社会インフラになることが、次世代の大学のゴールだと考えます。

加えて「寛容な社会化」を推進するインフラになれないでしょうか。学生の特権は「様々なことにトライする事」が許される立場であると考えます。何かあれば、ディスるばかりでホメなくなった日本社会、やり直せなくなった不寛容な空気感を変えていく必要があると思います。京都では「学割」といって、学生や教員・研究者に対して、街なかの飲食店がサービスを割安で提供する寛容な風習が残っていました。大学を中心に、究め合い褒め合う知的コミュニティが、拡がっていくことを期待します。学ぶ力とそれを支える心が、未来を作っていくのだと確信します。


 
 
 

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