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応援する・される心理的価値:「推し活」文化 ③

【内容】

  1. 応援する心理的価値

  2. 応援される心理的価値

  3. 応援する・される共創価値




1.応援する心理的価値

応援する側の心理的な価値について掘り下げると、下記のようにまとめられます。

  1. 気持ちの切り替え:嫌なことや気になることが頭をよぎる時に有効なのが、「夢中」になることです。一時的でも嫌なことを考えない時間を作ることは、気持ちのリカバリーを助けます。

  2. 孤独感の解消:推し同士の交流が出来るとことは、孤独感や孤立感を払拭するのに有効です。コンサートで一体感を共有したり、 SNSで情報交換したり、「推し」を好きな気持ちを分かち合う喜びが、孤独感の解消に役立ちます。

  3. 承認欲求を満たしてくれる:「推し」が活躍している、注目を浴びていると言うことが、自分の承認欲求にもつながります。一種の「親心」にも似ているのかもしれません。

  4. モチベーションのアップ:「推し」を応援する資金を確保するために、仕事を頑張ることができます。忙しい毎日の中でも、スキマ時間に動画やSNSをチェックすることが、活力源になります。

 

 

2.応援される心理的価値

一方で応援される側の心理的な価値についても、下記のように整理されます。

  1. 自己肯定感向上:自分が頑張っていることに対して、周りからサポートがあることで、さらに自分に自信を持つことができます。また応援されることで、自分自身が重要な存在であることを実感できます。

  2. モチベーション向上:応援されることは、自分自身のモチベーションを高めることができます。主体者として、自分自身が頑張らなければならないと言うプッレッシャーがある中で、周りからエールを受けることで、気持ちを奮い立たせることができます。

  3. 感謝の気持ち:応援されることで、周りの人たちに対して、感謝の気持ちを持つことができます。マラソンなどで、道が延々と続く感覚に陥っている時に、声援や鐘の音が聞こえると、「頑張ろう」と言う気持ちになります。

  4. 達成感:周りからサポートがあった中で、自分自身が目標を達成したことで、自信を持つことができます。人間は一人では生きていけない事、サポートの大切さを実感できます。

 

3.応援する・される共創価値

サッカーや野球など対戦型のスポーツ競技については、「ホーム」であるか「アウェー」であるかも、大きく影響するようです。

関西学院大学の佐藤善信氏の研究では、バドミントンの試合を題材に、プレイヤーと応援との価値共創が報告されています。

  1. プレイヤーが非集中した場合は、当然ゾーン体験は得られません。

  2. プレイヤー集中@アウェーの場合は、自分たちの世界で、ゾーンに入っていたので、周りを見たり、空気や温度を感じる余裕はありませんでした。

  3. プレイヤ―集中@ホームの場合は、集中しながらも、常にリラックスでき、心にゆとりのある状態が維持できたといいます。

さらにプレイヤーと応援との相乗効果で、皆が夢中で一体になって、さらにモチベーションを高めていくといいます。「共感」「分かち合い」が非常に大きな追い風になるのだとコメントしています。

 

プロサッカーにおける「罰則」で、「無観客試合」と言うものがあります。

また、近年ではコロナ禍において、リモートでの公演や声だし、応援の自粛などがありました。

プレイヤーやアーティストは、皆一様に「声援の有り難さ」を口にします。

エイベックスのプロデューサーは、「リモート公演では、如何にアーティストに緊張感と高揚感を実感させられるかが、非常に重要だ」と言っていました。

音楽公演やスポーツ競技も、一種のコミュニケーションで、応援・声援やリアクションがとても大切だと言うことです。

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