top of page

観光産業3.0⑨ オンライン観光の可能性

  • 2022年2月25日
  • 読了時間: 2分

コロナ禍で消失したインバウンド客に対する代替サービスとして、注目を集めているのが「オンライン観光」です。日本の観光地や食を紹介する海外向けのオンラインツアーが、旅行会社、インバウンド体験ツアー運営会社、海外向けメディア、バス会社、 DMOなど様々な事業者によって開発・販売を開始されています。基本的に英語などを話せるツアーガイドが、用意された映像に合わせて観光地の施設、自然、グルメ、アクティビティ、日本文化などを配信ツールで紹介することが一般的です。

インバウンド対応のオンラインツアーは3つの可能性を持つと考えます。

1.リアルツアーのきっかけ

ツアー参加者へのアンケートでは、コロナ回復期には是非日本を訪問したいという声が多いようです。オンラインツアーの参加をきっかけとして、東京〜関西というゴールデンルートだけでなく、日本各地の自然やグルメ、文化や体験への関心が高まり、「行ってみたい」という思いが強まることが最大のメリットになると考えます。もちろんリアルツアーにおいて、オンラインによるフォロー解説も有効になります。

2.世界中から集客

時差の問題はあるものの、世界中をターゲットにすることが可能です。またお年寄りや足が不自由な人など、リアルな旅行ではハードルが高いゲストの受け皿にもなります。さらには離れた場所に住む家族、親戚やカップルが、同じツアーに参加して日本を楽しむことも可能です。

3.越境 ECなどの物販連携

オンラインの特性を生かし、ECサイトとの連携も有効だと考えます。ツアー映像で紹介した特産品の購入希望者を、越境 ECサイトに誘導することで、収益の拡大と顧客満足度の向上につながります。

オンラインツアーは単独での事業化は難しいですが、コロナ禍からの回復後の日本のインバウンド観光をアップデートさせる強力な武器になると考えます。これからのユーザーは「失敗を嫌い」ます。対象地の口コミ情報を確認し、オンラインツアーで予行演習をした中から、選りすぐった場所でリアル旅行体験をするようになるのでは無いでしょうか。もちろんツアーガイドのキャラクターも大切ですが、現地の人たちとのやり取りなどキメ細かな情報を得た上で判断するのです。派手な宣伝で第一印象を良くし、「観る」「買う」中心に客単価を高める「恋愛型」スタンスではなく、オンラインツアーとその後のリアルツアーを経て越境ECで関係を続けると言うように、信頼を築きライフタイムバリュー(LTV)の最大化を図る「結婚型」の事業スタンスが必要です。





 
 
 

最新記事

すべて表示
方策2:人生のアーカイブ 人生観都市 ⑧

【内容】 第1章 人生アーカイブ基盤構築の基本的考え方 第2章 社寺・退職世代を活かした具体的展開 第3章 都市に記憶を実装する社会的意義 第1章 人生アーカイブ基盤構築の基本的考え方 人生アーカイブ基盤の構築とは、人々の人生経験や地域の記憶を、都市全体で蓄積・共有・継承していくための仕組みを整備する取り組みです。 現代都市では、多くの人が豊かな経験や知識を持ちながら、それらが社会に残らないまま消

 
 
 
方策1:人生価値の拠点づくり 人生観都市 ⑦

【内容】 第1章 人生観拠点整備の基本的考え方 第2章 社寺・公共空間を活用した具体的展開 第3章 人生観拠点が生み出す都市価値 第1章 人生観拠点整備の基本的考え方 人生観拠点の重点整備とは、人々が「どう生きるか」「何を残すか」を考え、共有し、継承できる場所を都市の中に戦略的に整備する取り組みです。従来の都市開発は、商業、オフィス、住宅などの機能を効率的に配置することが中心でした。しかし成熟社会

 
 
 
基本方針 人生観都市 ⑥

【内容】 第1章 人生観都市実現に向けた論点整理 第2章 人生観都市を実装するための基本的視点 第3章 社寺・退職者を活かした3つの具体的方策 第1章 人生観都市実現に向けた論点整理 人生観都市を実現するためには、まず現代日本が抱える構造的課題を整理する必要があります。現在の都市は、高度経済成長期に形成された「効率」「生産」「消費」を重視する仕組みの上に成り立っています。その結果、都市は便利になっ

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page