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行政の施策 シン・インキュベーション ③

  • 2024年11月27日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 国のスタートアップ支援施策

  2. 東京都のスタートアップ支援施策

 

 

スタートアップ支援に関する国と東京都との動向を整理します。


1.国のスタートアップ支援施策

日本のスタートアップ・エコシステムを強化することを目的に、2022年11月に「スタートアップ育成5ヵ年計画」が閣議決定されました。

計画では2027年までの5年間で、「スタートアップ投資額を10兆円(当時8000億円)に拡大し、ユニコーン(時価評価額10億ドル以上の未上場企業)を100社、スタートアップを10万社創出することを目指しています。

スタートアップ育成5ヵ年計画は、下記の3つの柱を中心に進められています。

  1. スタートアップ創出に向けた「人材・ネットワークの構築」

「ストックオプションなどに関する環境整備」「国内外のメンターや教育機関を活用した実践的な起業家教育」「人材の海外派遣研修」などで、起業を担う人材の育成や人材のグローバルネットワークの構築を目指しています。

  1. スタートアップのための「資金提供の強化と出口戦略の多様化」

「国内のベンチャーキャピタル(VC)の育成」「海外投資家・海外VCの誘致」「スタートアップに対する公共調達の拡大」などで、特に科学的な発見によって社会に影響を与えるディープテック系スタートアップを中心に、公的資本を含む資金の拡大を促し、事業展開や出口戦略の多様化を図るとしてます。

  1. 「オープンイノベーションの推進」

大企業とスタートアップが連携し新しい発想が生まれやすい環境を作るため、「スタートアップとの連携する場合にかかる税金の優遇措置」や「副業・兼業禁止の見直しによる人材移動の円滑化」などを推進します。

 

このような総合的な施策パッケージを立案したにも関わらず、2023年時点で、スタートアップによる資金調達額は7536億円と2022年の9664億円を下回り、国内ユニコーン数は7社という状況で、目標には程遠いと言えます。

 

2.東京都のスタートアップ支援施策

東京都も2022年に挑戦者を応援するスタートアップ戦略「Global Innovation with STARTUPS」を策定しています。

東京初のユニコーン10社、東京の企業数を5年で10倍、官民協働数を5年で10倍という「未来を切り拓く10×10×10のイノベーションビジョン」の元で下記4項目を提示しています。

  1. 世界最高にスタートアップフレンドリーな東京にする

東京イノベーションベースなどイノベーションを起こす「場」を創出する。

海外VCと共にグローバル市場への挑戦を後押しする。

公共調達への参入促進など。

  1. 誰もが夢に向かって羽ばたける土壌を作る

都立大はもちろん、小中高校でも起業家教育メニューを展開する。

英語教育や留学体験を充実させる。

  1. あらゆる関係者がワンチームで強力にサポートする

大学発スタートアップの創出支援。

12月にエコシステムサミットを開催する。

  1. 世界を視野に戦略的に発信する

グローバルイベント「Sushi Tech Tokyo」の開催。

世界市場をターゲットにした共通データベースの構築。

 

「Sushi Tech Tokyo」の開催や東京イノベーションベースの開業などはありますが、東京都の施策もまだ際立った成果を挙げているとはいえ無いようです。

 
 
 

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