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美術館の新しいカタチ:アートまちづくり ⑥

  • 2022年12月26日
  • 読了時間: 2分

アート施策の重要な方策で有る「美術館」についても、新しいカタチが、見えてきましたので、整理しておきます。

【内容】

  1. 「暗くて怖い」美の殿堂からのアップデート

  2.  ハリーポッター@赤坂サカスの可能性



1.「暗くて怖い、美の殿堂」からのアップデート

近年における美術館のエポックといえば「京都市京セラ美術館リニューアル」ではないでしょうか?

京都東山の岡崎公園内にあり、帝冠様式で、現存する公立美術館としては最も古い建物は、2020年に青木淳氏の設計でリニューアルされました。

青木氏は、「暗くて怖い、美の殿堂」という印象の美術館を、エントランスを地下一階レベルに設けた西側広場に下げることで、歴史ある本館の姿を残しながら、館内動線を刷新し、開放的にしたのです。さらに誰でも利用できるギャラリー、カフェ、ミュージアムショップなどを併設することで、「暗くて怖い」イメージを一新しています。

青木氏自身が館長に就任し、従来の有名作品×企業協賛=大量動員の「ブロックバスター型経営だけ」ではない方法を模索しています。具体的には「ラーニングプログラム」や工芸・食を巻き込む「アートビクニック」などの複合活動を展開し、アートを生かしながら「創造的な集会場」としての美術館を目指しています。


2.ハリーポッター@赤坂サカスの可能性

次世代の美術館のベンチマークとして、「ハリーポッター@赤坂サカス」が有効ではないでしょうか。

赤坂 ACTシアターでの「ハリーポッターと呪いの子」の公演に合わせて、シアター内のカフェ&ショップだけでなく、赤坂サカスが、「魔法一色」に演出されているのです。エリア内にテーマカフェやグッズショップ、フォトスポットなどが配置され、地下鉄からの大階段や赤坂Bizタワーの「仲通り」などが、ホグワーツ魔法学校の4つの学生寮や魔法ワールドの象徴的な装飾が施されています。

美術館などは、クリエイティブな仕事や会議の場としても、非常に利用価値が高いと考えます。以前「お寺でワークショップを開くと、『利他的な思考』が顕在化した意見が出やすい」と聞いたことがあります。この辺りに美術館の新しい可能性があるのではないでしょうか。

これからの劇場、美術館は、有料での入館者だけではなく、文化的な空気感を活用して、幅広い来街者に対応する「都市センター」へのアップデートが求められるのです。

 
 
 

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