top of page

次世代医療モールの時代⑩ 街のプライマリーケア・インフラをめざして

  • 2022年4月15日
  • 読了時間: 2分

商業施設との連携だけでなく、次世代医療モールが様々な身近な場所で初期診療機会を提供することができると、コンビニエンスストアと同様の社会インフラになります。コンビニは初期には都市部の徒歩商圏立地を中心に展開し、その後ロードサイドや住宅地の中商圏立地において駐車場を備えたタイプを整備していきました。さらに駅ナカやオフィスコンビニなどでも独自の業態を開発してきました。コンビニは通勤前の朝食やお昼のランチ購入だけでなく、通勤や通学の帰りに「なんとなく立ち寄れる」存在になっているのではないでしょうか。コンビニは滞在時間10分以下のお客1日平均800人に利用してもらうことによって、周辺の個人商店よりも圧倒的な月坪収益を生み出しています。次世代医療モールも同様に、都市におけるプライマリーケアに関する技術と情報とに磨きをかけることによって、個人クリニックなどとは異なる事業性が可能になるのではないでしょうか。同様に郵便・公共料金サービスやカフェ、トイレまで取り込んだコンビニをベンチマークにして、さらに「街に溶け込めないか」それぞれの立地に合わせた厳選された診療サービスを提供し、できるだけ気軽に立ち寄りたくなる機能を付加にトライしていくべきだと考えます。

国民医療費の3割を超えると言われる生活習慣病の予防のためにも、街のプライマリーケア・インフラは有効です。毎日通うと健康になれるクリニック監修オフィスや、仕事もできるヨガスタジオ&クリニック、タニタ食堂との連携で健康ホテルが運営できても良いと思います。さらに今後はヘルスケア・サービスと連携した日常的かつ継続的な診断や検査になると考えます。個人的には将来的に「生きがい」などのメンタルヘルスを含めた、プライマリーケア・インフラの構築を望みます。「幸福最大化社会の実現」という都市の価値の一翼を担う分野であると期待します。



 
 
 

最新記事

すべて表示
今なぜ ご近所資本主義なのか? ご近所資本主義 ①

【内容】 第1章 画一化する都市と地域経済の空洞化という課題 第2章 「よき商い」と関係性が支えるご近所資本主義 第3章 多様性とレジリエンスを生む新しい資本のかたち   知人の小野裕之さんたちが「BUY LOCAL」という活動を展開し始めました。 鉄道会社の方など様々な人たちを紹介しながら、彼らが提唱する「ご近所資本主義」について勉強させていただきました。 本シリーズでは、次世代の地域活性化策と

 
 
 
都市の未来 マインド・メイキング ⑩ -共感と持続性を生む都市の新しいかたち-

【内容】 第1章 「建てる」から「意味をつくる」都市開発へ 第2章 共感を軸にした新しい経済モデル 第3章 「共感でつながる都市」がもたらす未来     第1章 「建てる」から「意味をつくる」都市開発へ これまでの都市開発は、土地の有効活用や機能配置、商業性の最適化など、目に見える成果を中心に進められてきました。 しかし成熟社会では、人々の評価軸が大きく変化しています。 利便性や効率性だけでは選ば

 
 
 
事業価値 マインド・メイキング ⑨ -「共感」を経済のエンジンに変える都市開発モデル-

【内容】 第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ 第2章 3つの収益ドライバー:会員・推し活・ブランド価値 第3章 共感が循環する持続型都市経済モデルへ   第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ これまでの都市開発は、テナント収益や物販売上など、従来型の商業収益を基盤としてきました。しかし、成熟社会において人々の消費行動は大きく変化しています。 物やサービスを「便利だから」「安いから」で

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page