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次世代の都市評価指標⑦ 多様・変化・交流要素の重視

  • 2021年10月22日
  • 読了時間: 2分

「世界の都市総合力ランキング」は成長・規模志向が強く成熟社会である日本の肌感に合いません。 Well Being City調査は安全・快適・環境を重視していますが、それだけでは街として「つまらない」と感じるのは私だけでは無いはずです。脳科学的には「生きる目的は高きに向かって進んでいく努力のプロセス=成長にある」(理化学研究所 故 松本元氏)と言われ、インプットやコミュニケーションの質が大きく影響します。この知見は矢野和男さんの「幸せ=前向きな心」研究成果にも通じます。私たちは生活環境のうち都市が担うべきは「前向き刺激」だと考え、評価指標に安全・快適・環境に加えて前向き刺激を提供する環境を、幸せ実感を継続・拡張する要素として加えます。街の中に前向き刺激を提供する環境が多いほど、そこで働くワーカーの生産性が高まり、そこでの買い物・体験は口コミ発信される確率が高まるのでは無いでしょうか。

幸せ実感を継続・拡張する3要素として設定している「A多様、B変化、C交流」ですが、「A多様」国籍・年齢・性別など多様な人たちが、働く・学ぶ・遊ぶ・住むなど多様な目的・機能で集い混在することが都市の魅力として重要です。「B 変化」24時間365日に渡って均質な環境ではなく、朝・昼・夜或いは週日・週末、春夏秋冬などで変化を楽しめる事が重要です。さらに視野を広げるためには、単に「自然とは共生すべき」という事ではなく「自分の中の自然性を実感できる環境」が重要という事です。「C交流」会議室でのフォーマルなコミュニケーションではなく、飲食を伴ったり、遊びながらや路上での出会い・立ち話などインフォーマルなコミュニケーションの場を重視します。そのための回遊性や交流のフックとなるパブリックアートの存在も有効だと考えます。この他にも様々な多様・変化・交流要素が見つけていく事が、都市の魅力につながると考えます。

 
 
 

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