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方策3:観光コンテンツ化 お祭りミライ ⑨

  • 2023年9月29日
  • 読了時間: 3分

【内容】

1.ショーアップ&プレミアム鑑賞体験

2.有料参加体験

3.観光・見学から当事者体験化


1.ショーアップ&プレミアム鑑賞体験

伝統があり、見た目も華やかで、参加できる「お祭り」は、インバウンドコンテンツとしても魅力的です。

お祭りをアップデートする方策に第一は、分かりやすく観光イベントとして割り切る方向性があります。

インバウンド客に、最も人気のある青森の「ねぶた祭り」は、2022年に100万円のプレミアム席を提供して話題になりました。

その内容は、一組当たり最大8人まで利用、一日5〜6組限定で、VIPシートでの観覧体験、ナビゲイターによるねぶた解説、青森の旬を感じる食事・飲み物、コンシェルジュサービスなどになっています。

プレミアム席は、ゆっくり鑑賞したいお客のニーズに応えて好評で、今年も提供予定だと言います。

その他にも2〜3万円の有料席など、鑑賞価値の有料提供に力を入れています

日本の夏の風物詩になっている各地の花火大会は、一般に無料鑑賞が原則になっていますが、自治体の財政と企業協賛が厳しくなる中で、中止に追い込まれている大会も増えてきています。

打開策として、次世代型の花火イベント「スターアイランド」のように、プレミアム席を設けてはどうでしょうか?

スターアイランドのプレミアム席は、1万円から様々な席が提供され、ベッドに寝転びながら、食事をしながら公演を楽しめるシートなどがあります。

お台場や豊洲など東京を一望できる絶景ロケーションで、日本の伝統花火と3Dサウンド、ライティング&ショーパフォーマンスのシンクロが楽しめるエンタテイメントになっています。

2017年に東京で始まり、2019年のシンガポールでのカウントダウン公演では、2万枚以上の有料チケットを販売し、50万人が鑑賞したといいます。


2.有料参加体験

お祭りの魅力は、鑑賞するだけでなく、「参加できる」ことにあります。

山車を引いたり、御神輿を担ぐことは難しいかもしれませんが、踊りの輪に加わることは、比較的容易です。

阿波踊りのチームを表す、「連」の数は、1000に及び、踊りの技術の高い「有名連」だけでも50連弱あります。

また「よさこいソーラン」は、発祥地の札幌の大会だけで、約300チーム、3万人が参加します。

よさこいソーランは、名古屋や東京・原宿など、各地で開催されるようになりました。

参加チーム毎に、「参加費(10万円弱)」を徴収し、有料観覧席を設けることで、運営費を賄う仕組みが考えられます。

ねぶた祭りの「ハネト」のように、衣装を着て、「ラッセラー」の掛け声に合わせて、跳ね踊るだけという親しみやすいものもあります。

揃いの衣装で、一緒に踊るという共同体験は、非常にインパクトがあり、貴重なコンテンツではないでしょうか。


3.観光・見学から当事者体験化

当日だけでなく、準備・企画段階からオンラインで参加し、本番を手伝い、本番後の打ち上げにも参加するというパッケージも有効です。

お祭りは、どこに声を掛け、どのような立場で関われるのかが不明確で、参加者が居ても参加できない一方で、主催者側は担い手不足に陥っている状況です。

相互のニーズをマッチングして、旅行パッケージ化すれば、ビジネスになるのではないでしょうか?

共同事業の達成プロセスが、最も感動体験に繋がるという研究成果があり、非常に満足度の高い旅行パッケージになると考えます。

また「ねぶたスタイル」のように、ねぶたの山車の和紙材を活用し、照明器具やインテリアに転用するアップサイクルも参考になります。


当事者体験化は、地域の仲間として認められる機会にもなり、関係人口を増やすという可能性になります。

このようの従来は、神事だから「無償」&「無料」を、前提に組み立てられてきた「お祭り」を、観光コンテンツと割り切って収益化する方向が、考えられるのです。


 
 
 

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