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方策1:都市部のシニアのワーホリ体験拠点としての道の駅 シン道の駅 ⑦

  • 2025年1月31日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 都市部シニアの不安

  2. 道の駅を活用した「ワーホリ体験プログラム」

  3. 人生のサブシステムの必要性

 

 

1.都市部シニアの不安

我が国の65歳以上人口は3625万人(2024年9月)に達しています。

大量退職時代を迎える社会になって、都市部(東京近郊)のシニアたちは、定年後の数十年を郊外の住宅地で過ごしてしまって大丈夫でしょうか?

内閣府が2020年に実施した調査によれば、東京圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)に住む、20代から50代の人たちの49.8%が、「地方暮らし」に関心があると答えています。

ほぼ二人に一人が、地方暮らしに関心を持っていると言うことです。

それでも、「いざ 移住するか」というと、収入の心配はもちろん、子供の教育や老後の医療・介護サービスなど、心配事は尽きません。

これは、受け入れる側も同じことで、地域の人口を回復させるには「移住者を受け入れる」しかない事は、頭では分かっていても、「いざ 受け入れる」となると、どんな性格・人柄なのか?どのようにして近所付き合いしていけば良いのか?移住者を受け入れることには、不安が絶えないのです。

移住ではなく「関係人口の機会」を作ると捉えてはどうでしょうか。

要するに「国内版ワーキングホリデー」だと捉え直してみるのです。

この視点に立つと、余生を静かに送るための「地方移住」ではなく、自分の次のステップを見つける為や、人生の句読点として「国内版ワーキングホリデー」という意義が見出せるのではないでしょうか。

2017年から総務省でも、「ふるさとワーホリ」として、助成制度などを展開していますが、滞在先や働き先のマッチングなどが、難しく都市部のシニアの背中を押すには至っていないようです。

 

2.道の駅を活用した「ワーホリ体験プログラム」

「国内版ワーキングホリデー」の実現に向けては、一時居住の場所を見つけて、その町での働き口を探せば良いわけですが、「住む家」も「働き口」も自分で探すとなると、一苦労ですし、家の貸し手も「どんな人が住むのか?」「何かあった場合は、退去してくれるのか?(=不法逝去されないか)」などすぐに判断できる状況ではありません。

これらのハードルへの対応策として、一時滞在の場所に「道の駅」の活用を提案します。

道の駅に、一時滞在機能を付加することによって、滞在しながら働き口を探すことが可能になります。

働き口が見つかってそこで1ヶ月も働けば、街の雰囲気や当人の人柄など、お互いの相性を確認することが可能です。

その上でお互いに認め合えれば、街の「空き物件」などを探し、本格的に移住しても良いのです。

このような「ワーホリ体験プログラム」があれば、都市から出かける側も、地方で受け入れる側も、「心の重し」が軽くなるのではないでしょうか。

 

3.人生のサブシステムの必要性

「ワーホリ体験」をした上で、地方で農業他の様々な生業にトライしてはどうでしょうか?

家庭菜園がひと回り大きくなった農園でも良いですし、大型のペット感覚での数頭の牧畜業かも知れません。

 

健康のためには、無理のない範囲で生業感覚で体を動かしていた方が良いのは明らかです。

さらに最近では、リモートワークで都会の仕事も手伝う「半 IT 半農生活」も可能になっています。

人生100年時代と言われ、定年後に20年以上を暮らす方法が求められています。

ずっと家に籠ってしまっては大変ですし、ずっと旅行をし続けるわけにもいきません。

人生100年時代を生きるための、「人生のサブシステム」が必要なのです。

 

会社人間として近所付き合いもないまま過ごしてきた定年シニアにとって、都心への通勤を前提にしたマイホームで、暮らし続けるよりも、心機一転「お試し移住」に乗り出す方が、健康的でゆとりと自由のある生活を獲得できるのではないでしょうか。

シニアのお試し移住という「人生のサブシステム」ニーズと、地方創生とを両立させる方法として「ワーホリ体験」は非常に有効だと言えます。

 
 
 

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