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方策2「企業接点スペースとしての駅」 シン駅3.0 ⑦

  • 2024年7月5日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 大・人手不足時代の到来

  2. 企業との接点スペースとしての駅

  3. 日常的・複層的な接点づくり

 

 

1.大・人手不足時代の到来

新型コロナが5類に移行し、インバウンドが復活し、街中に活気が戻ってきました。

そんなアフターコロナの状況で、宿泊業や飲食業を中心に人手不足が、話題になっています。

加えて「2024年問題」と言われてきた「時間外労働の上限規制」が、トラックやバス・タクシーなどの運送業、建設業、医師と沖縄・鹿児島での製糖業の4業種で、導入されました。

過労死まで招いた長時間労働の反省から始まった働き方改革の節目で、就労環境の改善が期待される一方で、人手不足はさらに深刻化し、物流の停滞や、建設工期の遅れなどが懸念されています。

人手不足は、サービス業だけでなく、製造業など幅広い業種で顕在化しています。

東京の多摩エリアは、国内有数のハイテク産業エリアで、極めて高い技術力を備えており、その工業出荷額はシリコンバレーの2倍に上ると言われています。

ただ その大半は、法人取引を中心とした「toB企業」で、一般生活者には馴染みの薄い企業ばかりです。

多摩に拠点を置く企業の認知度アンケートでも、「くまざわ書店」や「多摩信用金庫」「オリンパス」などが、上位を占め、技術力に優れた地元の優良企業は、ほとんど認知されていないという結果が出ています。

いずれの企業も、本業は堅調で海外展開など事業拡大したいのだけれど、人材獲得に非常に苦労しているという状況です。

 

 

2.企業との接点スペースとしての駅

これまでの駅は、通勤を中心とした生活者の移動結節点として機能し、鉄道会社は「立ち寄り消費」に対応した駅ビル商業施設などの、「toC事業」を展開してきました。

ここでは「to C事業」だけでなく、上記のような社会動向を踏まえて、法人対応の「to B事業」を提案します。

地域の企業が、駅や鉄道会社との連携に期待するものは、「プロトタイプの実証実験の場」や「製品のプロモーションの場」ではなく、「新規採用の人材募集拠点」であるというニーズを感じました。

就活生の企業情報は、極めて乏しく且つ偏重しているのではないでしょうか?

都心の街なかで見る企業名か? テレビCMを流している企業名? 就職先人気ランキングに顔を出す有名企業程度しか認知していません。

これらの一部の企業ばかりに求職者が集中し、極端に高い採用倍率の中で、ほとんどの人が振り落とされ、無駄に消耗してしまっている気がします。

一方で、日本の企業数の9割を占め、就業者数の7割を占める中小企業には、就活生との接点はほとんどありません。

一方で就活に無駄に苦労し、他方では人材獲得に非常に苦労している、という不幸なミスマッチを、「企業との接点スペースとしての駅」で、解消できないでしょうか?

 

3.日常的・複層的な接点づくり

就活生と企業とのマッチングには、

①企業トップのビジョンや熱意を知る。

②商品やサービスのなどの技術力を知る。

③スタッフなどの会社の雰囲気を知る。

などのポイントがあり、会社説明会や企業広告など、単発・表層的な接点では、とても伝わらない内容です。

駅という日常動線上にある施設としての特性を活かし、就活生と企業との日常的・複層的な接点作りを提案します。

広義の地域活性化策として、鉄道会社が運営する「地域交流カフェ」ですが、ビジネスモデル的には、企業からの人材獲得予算を原資にした「就活カフェ」になるでしょうか?

求人サイトへの掲載料1回約100万円、求人イベントや会社説明会でも1回100万円程度の費用がかかります。

マイナビの調査では、企業の採用費用は、上場企業が約770万円、非上場企業が約270万円になり、「地域交流カフェ」のスポンサードの可能性があると考えます。

大学生が大学の行き帰りに立ち寄り、無料のドリンクサービスが提供され、いつも屯できるスペースを運営した上で、「社長とランチ」や「一緒に地域イベント」などの各種プログラムを通じて、大学生と企業との複層的な接点を作っていきます。

時には「大人の社会見学」などで、会社訪問しても良いと思います。

その上で、「会社説明会」を開催し、就活生と地元企業とのマッチングを図るのです。

大人手不足時代に対応した、駅における「toB事業」は、検討する価値があると思います。

 
 
 

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