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文化都心マネジメントの方策「3+1」 文化都心マネジメント ⑪

  • 2025年3月7日
  • 読了時間: 4分

【内容】

  1. 産業の素地づくりの3つの方策

  2. 「〇〇産業のメッカ」づくり

 

 

前回の前提を踏まえて文化都心マネジメントの基本方針を提示します。


1.産業の素地づくりの3つの方策

これまでの論点を踏まえ、文化施設と連携したエリマネ活動を展開するによって、地域の産業振興の「素地づくり」が可能であると考えます。

従来の住民向け(toC対応)のエリマネ活動だけでは、賑わいづくりという漠然としたゴール設定のため、効力感も得られず協力の輪も広がらず、閉塞感の中で疲弊してしまう事が多かったのではないでしょうか。

これからは、文化施設と連携した産業視点(toB対応)のエリマネ活動まで拡張し、下記の3点の環境整備を図ります。

  1. 寛容な環境づくり

  2. 街のストーリーづくり

  3. 居場所・風景づくり

これらの環境整備を通して、産業振興の素地づくり(プレイス・キャピタルの醸成)を行い、その潜在力向上を踏まえた「産業協議会」の設立・展開によって「〇〇産業のメッカ」としてブランディングされ、都市開発が促進されて行くというメカニズムを提案します。

 

  1. 寛容な風土づくり

私たちの日常社会は「安全・便利」な反面で、過度な「安定・平穏」を求められるのではないでしょうか?

そんな状況を踏まえるとアートプロジェクトを通じて、「壁面をアートペインティングで彩ってみる」「道路や河川を楽しく演出してみる」「仮装して行進してみる」などの「異・日常」を持ち込む事が有効だと考えます。

そのような「お試し」を通じて、自分たちとは異質な属性(スタートアップ企業を含む)の人たちを受け入れたり、日常生活や公共空間での実験や挑戦に対しても許容できたり、たとえ失敗しても立ち直る機会が与えられたりするなどの、「寛容な風土」の醸成につながっていくのではないでしょうか?

 

  1. 街のストーリーづくり

私たちの日常社会は情報洪水状態のため、「イマ、ココ、自分」に関係する以外の情報はスルーしてしまう傾向にあるといえないでしょうか?

竹内薫氏/丸山篤史氏の著書「99.996%はスルー」のタイトル通りの日常です。

そんな状況を踏まえるとアートプロジェクトを通じて「会社員や家庭人としてだけではなく、本当に自分がやりたいことは何なのか?」を問いかけてみたり、「その場所の過去からの人々のこだわりや営み」を読み解いてみたり、「深掘り」してみる事が有効だと考えます。

そのような「文脈づくり」と通じて、その場所や街の原風景や大切にしてきたことと確認できたり、みんなで目指す未来を共有できたり、他の街との違いを認識できたりします。

街のストーリー作りにつながってくるのではないでしょうか?

 

  1. 居場所・風景づくり

私たちの日常社会は経済合理性ばかりが優先され、「ツルツルピカピカ」で「無機的」で「自分とは無関係」な場所が多くなっているのではないでしょうか?

そんな状況を踏まえるとアートプロジェクトと通じて「街なかにインスタレーション」を施してみたり「街丸ごとミュージアム」にしてみたり「アート・ワークショップを開催」してみたりする事が有効だと考えます。

そのような「一種のマーキング行動」を通じて、その場所の「美化や装飾」に力を入れるきっかけになるかもしれませんし、「少しだけカスタマイズ」したり、「居場所や交流の場」として感じるようになれるのではないでしょうか?

 

2.「〇〇産業のメッカ」づくり

上記のような施策を通じて、エリアの「プレイス・キャピタル」を向上させた上で、エリアの特性・気運を踏まえた「〇〇産業協議会」を設立して、産業振興を図る事が重要です。

協議会には、事業者だけではなく、大学、地元自治体、住民など「産学官民」で検討することで、業としての体系化、社会実験の開催、地域ぐるみの応援によるブランディングなどを通じて、「産業競争力」の向上につながります。

「〇〇産業のメッカ」として産業振興して行くためには、イベントとカンファレンス、マーケットとが一体になった「〇〇産業フェスティバル」を開催する事が有効です。

カンファレンスでは、業界関係者の情報交換に加えて、産業としての位置付けやビジョンを共有します。

マーケットでは、業界関係者同士が、サプライヤーとバイヤーとなって商取引を行います。

イベントの開催で、これらの活動を広く告知し、ニュースとして取り上げてもらえる話題作りを実現します。

これらのプログラムには、カンヌ映画際がベンチマークになると考えます。

カンヌ映画祭は、世界中からトップスターが集まるレッドカーペット・イベントやコンペティションと並行して、国際商談会である「マルシェ・ド・フィルム」が開催され、世界中から映画の制作者とバイヤーとが集い、熱い商取引を繰り広げています。

toC向けの賑わい作りに終始するのではなく、toB向けの閉鎖的なビジネスイベントだけでも不十分です。

「〇〇産業のメッカ」として街をブランディングしていくには、toC向けの華やかなイベントでメディアを集め、話題作りをする事でブランド価値を高めると同時に、toBの商談会を実施するという「エコシステム」の構築が重要です。

 
 
 

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