top of page

想定外のポスト2020の「都市のあり方」を考える

  • 2020年5月21日
  • 読了時間: 3分

 前回までの【前提条件A,B】を元に今後(コロナショック終息後:2年?)の都市のあり方を検討します。

まずコロナショックを経た価値シフトとして以下の3点を確認します。


①「移動価値のシフト」

テレワーク体験を経て「オンラインでも仕事がこなせる」実感が浸透した結果、オンラインが基本になり移動に伴うストレスと無駄が見直される契機になります。


②「集客価値のシフト」

コロナ経験を経て大量集客(=不特定多数との密接)に対する違和感が残ると考えます。

顔の見える適度な規模のコミュニティ価値とそれを支える自覚が芽生えると思います。


③「一斉価値のシフト」

コロナ体験を経て朝夕のラッシュを始め、盆暮れの一斉帰省などに対する非合理性と独自行動の快適性、優位性を実感します。

自己裁量の増大とピークの平準化が進行すると考えます。


 これらの価値シフトを背景にした都市のあり方として一極集中から【三極連携】を提唱します。

 第一の都心極では企業オフィスの見直しが進みます。

テレワークのハブとして各種プロジェクトの知識創造業務のコアとなるメンバーがリアル会議を行い、他はオンライン参加します。

ぎくしゃくしがちな多人数会議を円滑に進めるためにスタジオ的な機能・体制が求められるかもしれません。

ほかにも各種ビジネスコミュニティのオフラインオフィスが増加すると考えます。

企業、分野を超えたオープンイノベーション活動を促すマグネットとなるリーダーやプログラムがオンライン環境を前提に展開されます。

不特定多数の人が集まる都心極では防災インフラの一環として「抗ウイルス基準」も検討されますし、従来のビル単位のBCP対応も危機予知や多拠点連携の視点で一層進化させて検討されるかもしれません。

 第二の郊外極は最も進化が促されます。

従来の住生活主体の機能だけではなく、駅を中心としてサテライトオフィスはもちろんのこと孤独や運動不足に対応するため、健康、コミュニティ活動など多様な機能ニーズが高まります。

チェーン店以外の店舗バリエーションほか多彩なスモールビジネスの可能性が考えられます。

さらに各家庭でもテレワーク対応のオンオフ機械はおウチ時間を楽しむ工夫など新しいニーズが生まれると考えます。

 第三の田園極も「半テレワーク・半○○」を元に農業やモノづくりなど様々なライフスタイルが想定されます。

コロナ経験を経て自然共生や生活実感を大切にしたい生活者に対応すると共に、企業のBCP対応エリアとしても想定されます。

 今回は主に働く場としての三極の役割分担を検討しましたが「仕事のための東京一極集中」は是正されると考えます。


次回は都市の商業他の機能について検討します。

 
 
 

最新記事

すべて表示
今なぜ ご近所資本主義なのか? ご近所資本主義 ①

【内容】 第1章 画一化する都市と地域経済の空洞化という課題 第2章 「よき商い」と関係性が支えるご近所資本主義 第3章 多様性とレジリエンスを生む新しい資本のかたち   知人の小野裕之さんたちが「BUY LOCAL」という活動を展開し始めました。 鉄道会社の方など様々な人たちを紹介しながら、彼らが提唱する「ご近所資本主義」について勉強させていただきました。 本シリーズでは、次世代の地域活性化策と

 
 
 
都市の未来 マインド・メイキング ⑩ -共感と持続性を生む都市の新しいかたち-

【内容】 第1章 「建てる」から「意味をつくる」都市開発へ 第2章 共感を軸にした新しい経済モデル 第3章 「共感でつながる都市」がもたらす未来     第1章 「建てる」から「意味をつくる」都市開発へ これまでの都市開発は、土地の有効活用や機能配置、商業性の最適化など、目に見える成果を中心に進められてきました。 しかし成熟社会では、人々の評価軸が大きく変化しています。 利便性や効率性だけでは選ば

 
 
 
事業価値 マインド・メイキング ⑨ -「共感」を経済のエンジンに変える都市開発モデル-

【内容】 第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ 第2章 3つの収益ドライバー:会員・推し活・ブランド価値 第3章 共感が循環する持続型都市経済モデルへ   第1章 共感を中心に据えた新しい経済構造へ これまでの都市開発は、テナント収益や物販売上など、従来型の商業収益を基盤としてきました。しかし、成熟社会において人々の消費行動は大きく変化しています。 物やサービスを「便利だから」「安いから」で

 
 
 

コメント


この投稿へのコメントは利用できなくなりました。詳細はサイト所有者にお問い合わせください。

Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page