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共感人口 ⑧ 街をシェアすると言う発想

  • 2022年6月3日
  • 読了時間: 2分

自分の最適な状況で暮らし活動するという共感人口と、相性が良い仕組みが「シェア」と言う発想で、「シェアビレッジ」というプロジェクトが参考になると考えます。シェアビレッジは秋田県五城目町の集落にある築130年超の茅葺古民家を舞台に「村があるから村民がいるのではなく、村民がいるから村ができる」という考えで、再生しようというものです。この古民家は茅葺写真集や JRのポスターにも使われた立派な家でしたが、茅葺の維持費休む人がいない事から、解体も検討されていました。武田昌大さんたちを中心に、消滅の危機にある古民家を村に見立てて再生させ、多くの人で一つの家を支える仕組みで、全国の古民家を村に変えながら、「100万人の村」を作ることを目指しています。「年貢」と呼ばれる年会費3000円を古民家維持に当てながら、村民(会員)はいつでも自分の村(古民家)に行き、宿泊して現地の暮らしを体験できます。春にはお花見、夏には蛍鑑賞、秋には紅葉狩り、冬には囲炉裏で鍋を囲む。茅葺を葺き替えたり、敷地内の畑を開墾したり、年に一度のお祭り「一揆」というフェスも開催されます。いつ行っても楽しめるように村では様々な企画を用意され、2000人を超える村民を集めています。「せっかく村民になっても、遠くて年に何度も出かけられない」という村民のために、村役場的スポット「おむすびスタンド:ANDON」が東京日本橋に開業し、毎週末に村民が集える「プチ寄り合い」が開催され、シェアビレッジの近況や年貢の更新などができるようになっています。

人口減少率全国一位の秋田県は、このままでは100年以内に人口ゼロになると言われています。秋田県五城目町の「シェアビレッジ町村」の取り組みにより、オープンから一年の間に、シェアビレッジをきっかけに移住者が20人まで増え、人口減少という課題についても、解決の糸口になり始めています。2016年には、香川県三豊市・仁尾地区に第二の村が誕生しています。

自分が応援したい「村」を全国に複数シェアし、状況に応じて移動しながら、創造性の高い活動を続ける共感人口のライフスタイルが可能になるかもしれません。


 
 
 

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