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今なぜ文化観光なのか? シン文化観光 ①

  • 2024年5月29日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 「物足りない」観光スポット

  2. 解説が必要な日本文化

  3. 「文化観光」への注力

 

 

1.「物足りない」観光スポット

先日「皇居東御苑」にある江戸城本丸跡に足を運びました。

年間100万人以上を集める観光地になっていると言います。

確かに東京駅方面から、外国人のグループ客がゾロゾロと列を作って歩いていて、人気をうかがわせます。

苑内には「百人番所」や「大番所」などの建物が点在し、「日本語」の解説板があります。

一番奥には天守台(天守閣跡)があり、その横には1/30の江戸城天守の復元模型もありますが、「それだけ」なのです。

東京駅を降りて、深い緑に包まれた皇居方面を見ると、「日本の歴史と伝統の聖地」として、文化体験できることを期待させますが、見事に肩透かしを喰らいます。

「物足りなさ」を感じたのは、私だけではないはずです。

ベルサイユ宮殿は別格としても、歴史のある海外の城や宮殿は、建物そのものが存在感を持ち、観光の目的地として、訪れる人に満足感を与えてくれますが、日本の伝統的な建築物は、スケールも小さく、実物「それだけ」ではでインパクトを持てないのではないでしょうか。

外国人観光客たちも、写真を撮りながら、何か手持ち沙汰な様子でした。

苑内では皇室の所蔵品を展示公開する視察として、「皇居三の丸尚蔵館」が開業していますが、まだまだ小規模で展示内容にも物足りなさを感じます。

「皇居東御苑」で2時間程度過ごせるような、体験プログラムが必要なのではないでしょうか?

「江戸城天守を再建する会」があると聞きましたが、早急に再建した方が良いと痛感しました。

 

2.解説が必要な日本文化

「日本文化は、目に見える部分だけでなく、その文脈の説明を補足しなければ、チープに見えてしまう」とは、音声ARシステム「SARF」を展開するエイベックスグループの中前省一氏のコメントです。

音声ARとは、展覧会などで作品の解説をしてくれる、音声ガイドの「まち版」だと言えば分かりやすいと思います。

専用アプリを介して、街の歴史から店舗・文化施設の案内・解説や、イベント情報などの提供はもちろん、ゲーム性やホラーなどのストーリー性を加えて、街歩きや回遊を促すサービスです。

「SARF」は、多言語対応も可能で、音声という「制作が簡単(=ローコスト)なコンテンツ運営」を特長にして、街の案内サービスを展開させています。

美術館などで作品鑑賞をする時に、確かに「音声ガイド」がある方が、作品の理解が深まります。

日本の街を観光する時にも、同様に「音声ガイド」が有効なのではないでしょうか?

 

3.「文化観光」への注力

インバウンドが増える中で、日本の文化を理解する観光として、「文化観光」が注目を集めているのも、必然だと考えます。

成熟社会化に伴い「モノ消費からコト消費への移行する」言われて久しくなります。

1990年の消費額を100ポイントとすると、2017年時点で、ファッション・雑貨などの消費額が、50ポイント程度に半減しているのに対して、通信や教育・レジャーなどは、170ポイントと大幅な伸びを示すデータ(ニッセイ基礎研究所)があります。

モノからコトへの消費シフトは、近年の消費動向の特徴といえます。

さらに、和食だけでなく、アニメなどを含む「日本文化」は、世界的な評価を受けています。

国は「文化観光」を通して、「①文化のより深い理解」を促し、「②文化への再投資による継承」を図ろうとしています。

インバウンドの復活を踏まえて、文化資源の高付加価値化は、富裕旅行者への対応としても親和性が高く、国も保存だけではなく、「文化」と「観光」とを両輪だと考え、政策を推進するようになっています。

 

今シリーズでは、このような動向を踏まえて、日本文化を観光資源として活用する「文化観光」について、考察して行きたいと思います。

 
 
 

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