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ニッポン・シアター⑥ お城シアター

  • 2022年3月14日
  • 読了時間: 2分

ある女優さんが「着物を着るようになると、着物姿が似合う場所に出かけたくなります」とコメントされていました。単に和室の中だけでなく、着物を着て歩くとなるとそんな場所は、東京の都心では浅草寺界隈以外にすぐに思い浮かびません。「着物の楽しめる街づくり」という視点で街の中心にあるお城を活用してはどうでしょうか。日本各地で主要な観光スポットとして整備されているお城ですが、ほとんどの場合は天守閣内部の歴史史料展示を見ながら、最上階まで登って街を見下ろせば、それ以外にすることがない状況です。しかも周辺のビルの方が高層になり、天守閣を見下ろしていたりして、リピーターを望むことは困難です。このお城に能や歌舞伎を演目(場合によっては忍者ショーもあり?)にした「伝統芸能シアター」を中心に、茶道や華道を楽しめる施設を付帯させていくのです。着物姿で半日過ごせ、日本文化を総合的に体験できる「お城シアター」が街の中心に出来上がります。最近人気の「お城宿泊」もあるとインバウンド観光の拠点になると考えます。年間100万人以上を集めた「大江戸温泉物語」は単に温浴を楽しむだけでなく、浴衣姿で縁日ショップを巡る非日常感や開放感が人気の秘密であったと推察します。

和室や畳がなくなり、素足で畳を踏んだ時の気持ち良さや、寝転がった時の開放感やイグサの匂いを忘れ、正座ができなくなった人が増えたといいます。日々の生活で体感していたものが消えてしまった現代都市において、「和スタイル」でゆっくり過ごせる「お城シアター」は非常に貴重な観光資源であると同時に、市民の文化学習の場になるのではないでしょうか。


 
 
 

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