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コリビングの前提 コリビング ③

  • 2025年3月17日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 団地「標準設計」の功罪

  2. シェアハウスの台頭

  3. 次世代シェアハウスとしてのコリビング

 

 

コリビングが生まれた背景と前提を明らかにする為、集合住宅の変遷にも触れたいと思います。


1.団地「標準設計」の功罪

昭和30年代から40年代にかけて、都市部で働く地方出身の中流サラリーマン世帯に、良質な住宅を大量に供給するために、主として都市近郊に、数百から千世帯をこえる団地が次々と開発されました。

この大量の団地で供給されたのが、「標準設計51C型」という住宅モデルです。

「標準設計51C型」は日本住宅公団が1951年に提案した住宅モデルで、夫婦と子供2人の4人家族を想定し、「寝食分離」という目指すべき暮らし方を提案しました。

50㎡程度の床面積に2DKタイプ、ダイニングキッチンを備えていました。

極小住宅を研究して作られた、この標準設計により、調理、洗濯からトイレや風呂を含む必要機能が、コンパクトに収められ世帯ごとに自己完結した生活が可能になりました。

その一方で応接・接客機能が後退し、鉄の扉一枚で住戸の内と外が遮断されてしまいます。

この標準・量産型の住宅モデルは、時代の要請に対応して「〇 LDK」という形で大型化しますが、その後のマンション開発の雛形になっています。

60年前に計画された標準設計の間取りによって、内と外との関わりは分離・孤立し、「集まって暮らすことの意義」が見直されることなく、固定化しているのが現状です。

 

2.シェアハウスの台頭

近年注目を浴びる住居形態に「シェアハウス」があります。

シェアハウスとは、一つの住居の中で、個室以外の共用部(リビング、キッチン、バスルーム、トイレ)などを複数人でシェアして暮らす賃貸住宅を指します。

シェアハウスには、①住居費用が抑えられる。②住民同士でコミュニケーションが取れる。③共用部に家具・家電が備わっている。などのメリットが挙げられます。

社宅や学生寮、古民家などをリノベーションした物件が中心で、共用部に充実したキッチンやリビングなどの工夫を凝らし、独自性を打ち出しています。

特定の住民の利便性を高めるため、入居条件を絞ることもあります。

例えば、女性専用の物件では、女性のニーズに合わせて、広いパウダールーム

や高いセキュリティを完備したり、シニア専用では、バリアフリーに配慮したり、手すりをつけるなどの工夫をし、住民同士で安否の確認や支え合う事で注目を集めています。

その他、アウトドアや音楽などの趣味や、シングルマザーのキャリアアップや、子育て支援、海外からの留学生やビジネスマンなど、共通の目的や思考を持った住民同士で共同生活を送る「コンセプトシェアハウス」も増えてきました。

一方で、①同居者の生活リズムが合わないリスクがある。②プライバシーが確保しにくい。などのデメリットも顕在化しています。

 

3.次世代シェアハウスとしてのコリビング

狭い部屋に隔離されてしまうマンションでは「孤独」だし、かと言って「シェアハウス」での共同生活も「息苦しい」。

コリビングの特性は、「集まって暮らす意義」を考える上での、様々な「本音」うまく反映しているではないでしょうか。

コリビングは、まさにシン・アーバンライフスタイルのニーズに対応した「次世代シェアハウス」だと言えます。

コリビングは、2000年代に入りノマドワーカーやフリーランスなど新しい働き方をする人たちの増加に伴って欧州で広がりを見せています。

2022年時点での市場規模は約130億ドルに達し、2031年までに約640億ドルと、年平均30%の成長が予想されています。(Global Research GURU)

 
 
 

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