top of page
検索

街のコンテンツ(横丁文化)の継承④

街のコンテンツの三つ目の要件は「横丁は関係特区」にあると思います。


生業現場から始まった横丁にはテナント意識がありません。

お互い様と店前掃除をし合ったり送客し合うなど一種の運命共同体的なオーナー仲間意識が浸透しています。

また狭い店ゆえの店主と客或いは客同士の親密なコミュニケーションと譲り合いも独特で、提供される料理のレベルよりも「店主・客と話したい目的客」が中心になっています。

信頼できる仲間を求める目的客が中心だからこそ知らない人同士でも会話が生まれる関係特区になるのだと考えます。

計算され尽くし没個性的な仕事場・生活場・遊び場に閉塞感を抱いた時、おシャレな店では疲れが取れない残業後など「街の福利厚生施設」としての役割を担っているのではないでしょうか?

変化が激しい社会の中で、分断され個人化による不安が高まる街だからこそ求められる「新しいコミュニティ(セーフティネット)」とも言えます。

現状は闇市を発祥とする飲み屋横丁という形でしか残っていませんが、これまで提示した「三つの特区」としての要件を備えることによって新たに創造可能だと考えます。

最近の横丁ブームを見ると体験・シェア・カジュアル志向のSNS世代は実は横丁世代の価値観を併せ持っている気がしますし、都市開発における「次世代の横丁文化の創造」にトライしていきたいと思います。

最新記事

すべて表示

道の駅とは シン・道の駅 ②

【内容】 道の駅とは 道の駅の整備状況 道の駅の方向性     1.道の駅とは 道の駅とは、一般道路におけるサービスエリア的機能を備えた公設民営施設です。 市町村もしくはそれに変わる公的な団体が設置する施設で、道路を利用する人が気軽に立ち寄れ、快適で安全な道路交通を提供する...

今 なぜ「道の駅」なのか? シン道の駅 ①

【内容】 登録件数1200ヵ所を突破したヒット施策 進化する道の駅 「道の駅」のあり方検討     1.登録件数1200ヵ所を突破したヒット施策 郊外の幹線道路をいくと、よく見かけるようになったのが「道の駅」です。 「道の駅」とは一般道路に整備された「高速道路のサービスエリ...

プロジェクト推進の未来 ベクトル・メイク ⑩

【内容】 都市開発プロジェクトの手順 未来に踏み出す 都市開発の成功とは       1.都市開発プロジェクトの手順 都市開発関係の仕事に就いて30年余りになりますが、以前から疑問に思っていたことがあります。 それは「どうして何度も、何度も、計画を作り直す手戻りが起こるのか...

Комментарии


Комментарии отключены.
bottom of page