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「推し活」消費とは、 「推し活」文化 ②

【内容】

  1. 「オタク」から「推し活」へ

  2. 「推し活」の拡大普及

  3. 昔から有った「推し活」

1.「オタク」から「推し活」へ

応援消費の代表格である「推し活」は、「推し」をする活動を指します。

様々な形で、自分の一押しの人やキャラクターを応援する活動です。

かつては何かに熱中し、深く追い求める人達のことは、「オタク」と形容されていました。

「オタク」という言葉が普及したのは1980年台後半で、「内向的で社会性に乏しく、ファッションに無頓着」というネガティブイメージで語られていました。

そして「推し活」という言葉は、 AKB48 を中心に2000年初頭頃から使われるようになります。

オタクほど「詳しくはないが、とにかく好き」という意味合いで、「オタク」ではなく「推し活」と表現するようになります。

そして2010年代に入ると、若者世代を中心に「推し活」のイメージが変化し、照準的な社会性を備え、カジュアルなファッションで、ネガティブイメージが薄れていきます。


2.「推し活」の拡大普及

近年「推し」という言葉は、急速に浸透かつ拡大・多様化しています。

元々「推し」は主に女性アイドルファンの間で、イチオシのメンバーを意味するオタク用語でした。

実在する人物としてのアイドルや俳優、声優はもちろん、スポーツ選手や歴史上の人物をはじめ、漫画やアニメ、ゲームに登場するキャラクター、さらには鉄道や建築物、仏像なども「推し」の対象になっています。

つまり愛好する物事、熱意をもって取り組んでいることは全て「推し活」にな流のです。

そして「推し」を応援して周囲に広める活動を指す「推し活」が2021年の新語・流行語大賞にノミネートされます。

3.昔からあった「推し活」

「推し活」という言葉はありませんでしたが、同様の行動は昔から有ったようです。

2023年5月に「推し活」の歴史を紐解く「推し活展」が、早稲田大学演劇博物館で開催されました。

展覧会は、「集める」「共有する」「捧げる」「支える」の4つに分類され、江戸時代に市民から熱狂的な人気を集めた歌舞伎など、日本の「推し活」文化を体系化しています。

「集める」セクションでは、江戸時代にブロマイドの役割を果たした浮世絵や、グッズとしてのウチワなどが展示され、現代とも繋がります。

「共有する」では、歌舞伎の観劇集団「贔屓連」や、宝塚歌劇団に対するファン組織としての全国宝塚会が紹介されています。

「捧げる」セクションでは、ファンが役者に送った手紙や人形などが、展示されています。

「支える」セクションでは、推しを金銭・物品的に支援したという資料が、展示されています。

この展覧会の企画者である赤井紀美氏は、「古来 歌舞伎や相撲などの贔屓・常連客と、現代の推しとの共通点を実感できる」とコメントしています。

好きな人やモノを、愛し応援するということは、非常に普遍的で、江戸時代も現代も、実はそんなに変わらないということです。

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