top of page

「推し活」の未来 「推し活」文化 ⑩

  • 2024年1月15日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 応援消費

  2. 共創関係「プラスα」づくり

  3. 「推しコン」文化の時代へ_

 

 

1.応援消費

「推し活消費」に近い考え方に「応援消費」があります。

こちらは、「応援する目的で、ものやサービスを購入・体験する消費行動」と定義されています。

東日本大震災で被害を受けた地域の農産物・海産物の積極的な購入や、コロナ禍で、売り上げが低迷する飲食店に対する応援などで、一般化し生活に浸透してきています。

応援消費の特長として、

  1. 満足度やモチベーションが高い:物があふれる現代では、「欲しいものがない」「モノより体験・思い出を大切にしたい」という消費者が増えています。「なぜそれを買うのか?なぜそこで買うのか?という意味づけが強く行われる応援消費は、満足度やモチベーションが高い傾向にあります。

  2. SNSで発信・受信しやすい:生産者が困っていることを SNSで発信した投稿が注目され、消費者が応援消費して、それを SNSで投稿すると、拡散していく効果があります。

 

2.共創関係「プラスα」づくり

同じ応援消費でも、若年男性は「純粋な応援」として消費する傾向があるのに対し、中高年男性は「周囲からよく見られたい」という他者目線が強い特徴があります。

また女性は、男性よりも「自分が欲しいもの=実利」がモチベションになっているようです。

このように、「狙いたい顧客」に合わせた訴求ポイントの設定が必要です。

また、ブランドや企業が、生活者からの応援を得るためには、「困った時だけ助けを求める」、いわゆる「ニワカのお付き合い」は避けるべきで、日頃からブランドや企業の思いを明確に提示し、共感を得て良好な関係性を形成すておく必要があります。

その上で、単純に物を購入して消費するだけではなく、そこに存在するドラマに自分も参加している喜びを感じられる「ストーリー」を持たせることで、強く長く消費者を惹きつけます。

「不用意な押し付け」は敬遠される可能性があり、「利己的ではない振る舞い」で、共創関係を作るという意味で、「推し活」と同様です。

現状の「応援消費」のモチベーションは、意義やストーリーですが、「推し活」における「AKB」のような共創関係「プラスα」の仕組みが有れば、さらに普及するのではないでしょうか。

 

 

3.「推しコン」文化の時代へ

消費がコモディティ化し、自分の欲求を満たすだけではなく、「他者への投資」という側面を持つ様になります。

自分ではなく「他者と代理」にして、その「頑張りや成長に投資」するわけです。

投資ですから、未熟な現状はさておき、目指すべきゴールと、成長プロセス、それを支援するファンの存在感などが、設計される必要があります。

AKBに代表されるように、ファンは未熟な彼女(彼)らの無名時代から応援し、自分たちがここまで育ててきたという感覚を持つようになります。

顧客参加型の生産プロセスと同じで、心理的所有感が向上するわけです。

自分が「推す」と決めた対象が、アイドルとして成長する事に、「自分が寄与する事」を楽しむという心理です。

「推し」の成長とファンの寄与とを、可視化し物語を紡ぐ仕組みとして、ランキングや総選挙、リーグ戦など、さまざまな形式で「対戦コンテンツ化」します。

単に「推し」を支える「推し活」ではなく、「推しとファンとの共創」を「推しコン(コンテストまたはコンテンツ)」として、事象そのものを楽しむ時代になっています。

「生活」そのものを「推しコン」の対象として楽しんで行く未来になると予想します。

 
 
 

最新記事

すべて表示
都市開発のアップデートの方向性 メタ・ディベロップメント 05

【内容】 第1章 従来の「床を貸して稼ぐ:倉庫型都市開発」は限界 第2章 これからの都市は「意味を祀り、関係を育てる場:神社型都市開発」へと転換すべき 第3章 「関係で稼ぐ」都市は持続性と競争力を両立させる     第1章 従来の「床を貸して稼ぐ:倉庫型都市開発」は限界 これまでの都市開発は、駅近や容積率といった立地条件を最大限に活かし、人や機能を効率よく収め、床を貸すことで収益を上げる「倉庫型」

 
 
 
文脈の重要性 メタディベロップメント 04

【内容】 第1章 都市の価値は「場所の文脈」によって決まる 第2章 文脈は「テーマコミュニティ」を通じて価値に転換される 第3章 文脈を「育て、編集する」ことが次世代の都市開発の役割     第1章 都市の価値は「場所の文脈」によって決まる 前項での認識にくわえて私たち検討では、都市や施設の価値は、立地条件や規模、機能の充実度だけで決まるものではないという認識から議論が始まりました。 むしろ、その

 
 
 
コンテンツの拡張可能性 メタバリュー・ディベロップメント 03

【内容】 第1章 コンテンツを起点に価値を拡張できる可能性 第2章 XRやデジタルは「コンテンツを拡張する装置」である 第3章 コンテンツの拡張が多元価値(メタバリュー)創出の第一段階     第1章 コンテンツを起点に価値を拡張できる可能性 私たち検討は、都市開発において価値創出の出発点となるのは、立地や規模ではなく、核となるコンテンツの存在であるという認識から議論が始まりました。 明確なテーマ

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page