基本方針 非デベ街づくり ⑤
【内容】 ⒈ 非ディベロッパーに注目すべき背景と課題認識 ⒉ 非ディベロッパーによる街づくりの動向と設計思想 ⒊ 非ディベロッパー街づくりの基本方針と統合モデル ⒈ 非ディベロッパーに注目すべき背景と課題認識 現在、都市開発は大きな転換点を迎えています。 従来のディベロッパー主導モデルは、建設費や金利の上昇により初期投資が増大する一方、賃料の上昇余地は限定的であり、投資回収の成立性が低下しています。加えて、オフィスのリモート化や商業のEC化により床効率が低下し、「面積×賃料」に依存した収益モデルでは成長性を確保することが難しくなっています。 また、時間帯や用途の偏りによる稼働率の低さや、不動産単体では来街動機を生み出せないという構造的課題も顕在化しています。 さらに、都市価値そのものが「空間」から「体験・関係性・時間」へとシフトしており、単一の賃料収益に依存するモデルはリスク耐性の面でも脆弱です。 従来のディベロッパーは空間供給に特化するあまり、都市の総合的な価値創出機能を十分に発揮できていないとも言えます。 こうした背景から、「床貸し中
6 時間前読了時間: 4分
非デベ街づくりの原点 非デベ街づくり ④
【内容】 ⒈ 非ディベロッパー街づくりの原点:小林一三モデルの構造 ⒉ 小林一三モデルの本質と現代との対応関係 ⒊ 現代モデルの進化と本質的示唆 ⒈ 非ディベロッパー街づくりの原点:小林一三モデルの構造 非ディベロッパーによる街づくりの原点を考えるうえで、阪急電鉄を率いた小林一三のモデルは極めて示唆的です。 小林は単なる鉄道会社の経営者ではなく、「都市全体を設計する」という発想を持っていました。 その基本構造は、鉄道による人の流れを起点に、住宅地開発によって定住人口を生み、宝塚歌劇などの娯楽で来街動機を創出し、百貨店で消費を回収するというものです。そしてこれらを沿線という空間全体で統合することで、全体最適の都市経営を実現しました。 この構造を分解すると、鉄道は人の流れ、住宅は人口、娯楽は来街理由、百貨店は消費回収という役割を担っており、それぞれが相互に連関しています。 さらに重要なのは、平日は通勤、休日は娯楽、日常は買物というように、時間軸における行動を設計している点です。つまり小林一三は、空間だけでなく「時間と行動」を統合した都市構造を
2 日前読了時間: 3分
非デベによる街づくりの動向と背景 非デベ街づくり ③
【内容】 ⒈ 企業課題の変化と「街」を必要とする背景 ⒉ 街が企業課題を解決する装置へと変わった理由 ⒊ 都市が経営資源へと転換した意味 ⒈ 企業課題の変化と「街」を必要とする背景 近年、企業を取り巻く競争環境は大きく変化しており、従来の事業構造だけでは優位性を確保しにくくなっています。 かつては、メーカーは良い製品をつくり、小売は良い売場をつくり、コンテンツ企業は魅力的なコンテンツを届けることで一定の競争力を維持できました。 しかし現在では、技術や品質は標準化が進み、価格競争も激化し、情報も瞬時に拡散するため、「モノ」や「サービス」単体での差別化が難しくなっています。 その結果、企業は単なる機能価値ではなく、「その企業らしい体験」「継続的な関係性」「共感される世界観」「参加したくなる場」まで含めて競争する必要に迫られています。 つまり競争単位は、「商品」から「体験」、さらに「生態系」へと拡張しています。このとき、街という存在は極めて有効です。 なぜなら街は、世界観や生活シーン、人との接点、継続的な関係といった要素を統合的に設計できる唯
4 日前読了時間: 4分






















