top of page
検索

THEミライ都市ではない「文化都市」の模索

新年明けましておめでとうございます。FIACS事務局の松岡です。 先日、東京芸大の教授のお話を伺う機会がありました。

「これからは知と閃きで勝負する時代」だと仰いました。

芸術の「閃き」だけではダメで科学の「知」を掛け合わせていくのだという意味だそうです。

東京芸大教授の立場にして素晴らしい見識だと思いました。

自分たちのDNAである「閃き」を踏まえた上で、その対抗概念である科学の「知」とのコラボレーションを仕掛けていく訳です。

私たちは新しい都市開発プロジェクトというと最新スペックのインフラ及び設備整備の競争に陥りがちです。

それは【タテ軸に快適/非快適】【ヨコ軸に利便性/非利便】でマトリクスを組んだ場合に【快適×利便性】ばかりを追求した「THEミライ都市」づくりに終始していると言えます。

もちろんベーシックな環境としては不可欠ですが、それだけでは「より新しい、より大きな」競合との競り合いに晒され続け、いつか先を越されることになります。

それよりはむしろそのベーシック環境の一部に【快適×非利便】或いは【非快適×利便】なゾーンを盛り込むことも考えるべきではないでしょうか?

特定の事業ビジョンの元に意図的に設けられた特殊ゾーンを「住みこなす&使いこなす」なかでこそ個性的な「ライフスタイル&文化」が育まれると考えます。

そのような文化を内包した都市開発こそ【オンリーワンの魅力を備えた文化都市】として輝き続けるのだと考えます。

そのような魅力ある文化都市を一つでも多く模索・提案・創造していきたいと思います。

本年も何卒よろしくお願いいたします。

最新記事

すべて表示

基本方針 多次元開発 ④

【内容】 これまでの論点整理 今後の課題と可能性 基本方針と5つの施策     1.これまでの論点整理 基本方針を設定するために、これまでの論定を整理します。 都市開発の市場環境では、人口減少に加えて、コロナ禍を経た都心の商業・オフィスニーズの減退という 需要環境...

不動産業の歴史 多次元開発 ③

【内容】 近世の不動産業 近代の不動産業 戦後の不動産業     1.近世の不動産業 不動産業の歴史は古く、2500年前の古代ギリシャには、「不動産」や「抵当権」の概念があったという記録が残っています。 当時からあった土地には、「所有権者」を示すために石でできた杭が打たれて...

不動産業とは 多次元開発 ②

【内容】 不動産業の定義 不動産業の市場規模と経済効果 不動産業の展望     1.不動産業の定義 不動産業とはその名の通り、「不動産を扱っている事業者」を指し、4つの職種に大別されます。 不動産売買 :不動産を購入したり、消費者に直接販売します。 不動産仲介...

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page