top of page
検索

Beyond コロナの都市づくり①「リアル都市の価値」

コロナ禍で新しい生活様式が模索される中、「リアル都市の価値」について、小泉秀樹先生(東京大学まちづくり研究室教授)にお話を伺いました。

都市の構造は非常に単純化すると「Place:人が集い活動する場」と「 Link:移動の場」からなり「都市計画とはこの要素をどう組み立てるのか」だと言えるそうです。

近代都市計画が生まれた当初は生産拠点の集まる都心の不衛生なPlaceと人々の生活拠点のPlaceとを如何に隔離しながら Link させるかがテーマだったそうですが、衛生技術の進展に伴い「都心居住」志向になったのは日本では1990年以降の比較的新しい潮流だということでした。

それが今回のコロナ禍で「都市における新しい環境性能(風の道、光の庭など)の具備」がテーマにし得ざるを得ないという事です。

実際クリエイティブワークを含むホワイトカラーの仕事の殆どがオンラインで事足りるのを体験し、リアルな都市に残された価値は Placeにおいては「信頼の構築機会」や「歴史性や本物性の有無」など、より本質的な部分に移行するのではないかと指摘されました。

そして Linkにおいては移動の縮小を踏まえた「Place化の動き」が挙げられます。

パリ市の「15分都市圏構想」のように小さな生活圏における生活環境を充実させる潮流が顕在化してきています。

東京一極集中ではなく多極連携という選択肢が持てるようにな流のではないでしょうか。


この文章はFIACS 2020研究「Beyond コロナの都市づくり」より抜粋・要約したものです。

最新記事

すべて表示

【内容】 提供価値のアップデート 事業構造のアップデート 顧客接点プラットフォームの構造 1.提供価値のアップデート 従来の商業施設は、ショッピングセンターと呼ばれ、「モノを買う楽しみ」で人を集めていました。 休日のレジャーの一つがショッピングでした。 できるだけ沢山の商品を揃え、フードコートやカフェなど滞留を促す快適環境を整える事によって、「購買機会」という価値をワンストップで提供してきたのです

【内容】 AR実践例での検討 ユーザーの「ハマるマインド」の必要性 フックとしてのリアル・アイコンの必要性 1.AR実践例での検討 私たちの研究会で、AR関係企業などの実践者を招き、現状でのARコンテンツの実践例で、その可能性を検討した事があります。 飲み屋横丁の事例:飲み屋横丁を舞台にして、路地を歩いていると、お上さんの声がけやおすすめメニューなどが、表現される映像です。 リアルで店内を覗くのは

【内容】 1.裏ショップの可能性 2.リアルを起点にしたイメージ拡張 1.裏ショップの可能性 AR技術を活用すれば、「リアル店舗はどのように魅力化できるのか?」について、(株)エイベックスでプロデューサーを務める中前省吾氏に伺ったことがあります。 彼は「アンダーグラウンド東京」というコンセプトで、「多彩な裏ショップ」を説明してくれました。 100円ショップの裏では、100万円以上の高級品を販売する

bottom of page