ファン・タウンづくりの実践方策 Bは「場所テーマ」です。
【内容】
場所テーマの発掘対象
「場所×〇〇」で磨く
「洗練感」でブランディング
1.場所テーマの発掘対象
ファンの対象となる場所の発掘では、下記のような対象が例示できます。
神社・仏閣をはじめとする歴史的価値の高い場所が挙げられます。
そして川沿いや海沿い、公園・緑地に隣接していたり、高台など景色に優れた場所も魅力的です。
さらに古民家や路地などの歴史的景観や、遊歩道や並木道など街並みも候補地になります。
2.「場所×〇〇」で磨く
大切なことは「場所×〇〇」が必要だと言う事です。
ほとんどの場所は、神社があるだけ、川沿いや公園・並木道を歩けるだけ、高台から景色が見えるだけ、「そのまま」の状態でしかありません。
新鮮な魚介類が水揚げされる港町では、「刺身で食べるのが一番」とされ、調理法が発達しない事の例えと同じです。積極的に場所の活かす工夫が、足りないのではないでしょうか。
個々の資源に潜在力があっても、「そのまま」では、インパクトが足りませんし、リピーターも望めません。
その場所で歴史や文化を味わい、景色や街並みを楽しめる工夫が必要なのです。
対象地の価値を高める手法として、複合的な体験価値を提供してはどうでしょうか。
分かりやすい例で言うとカフェ・レストランを開設することで、「場所×食事」を体験化する事が挙げられます。
さらにグランピングなどの宿泊施設化すれば、「場所×宿泊」となり、一層体験価値を高めることが可能です。
最初はピクニックイベントやキッチンカーによる暫定的な滞在体験かもしれません。
そのほかにも「場所×学び」の教室や「場所×読書」のライブラリーなど、できる限り複合的な体験価値を提供することが重要です。
3.「洗練感」でブランディング
場所を価値化する際のブランディング・スタンスとして、「洗練感」の演出が有効です。
絶景地でフルサービス・ディナーを提供する「ダイニング・アウト」のレベルを求めるのは、難しいかもしれません。それでも南池袋公園でのマルシェイベントのワゴンのデザインや、多摩川の河川敷で開催される「もみじ市」の出店テントのおしゃれな店構えなどは、参考になるのではないでしょうか。
「この場所が、こんなにお洒落になるの?」という演出によるギャップ&インパクトが効果を持つのです。
次回は「コト・テーマ」の磨き上げ方を検討します。
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