top of page
検索

魅力資源「コト・テーマ」の磨き上げ方:ファン・タウン ⑧ 実践方策 C 「コト・テーマ」

ファン・タウンづくりの実践方策 Cは「コト・テーマ」です。

【内容】

  1. 「コト・テーマ」の発掘対象

  2. 「コト・テーマ」の磨き方

  3. ダイナミック& POPブランディング




1.「コト・テーマ」の発掘対象

コトとは祭りや名物、活動プログラムなどを指します。

  1. 祭り:祭りは社寺関連の伝統的なお祭りから、行政や商工団体主催のお祭り、エリマネやディベロッパーによる活性化イベントもお祭りという呼称を使用している場合があります。

提供者と鑑賞者とに明確に分かれる「イベント」ではなく、皆が参画者になる「お祭り」の方が、継続性という意味で、好ましい事には触れておきます。

  1. 名物:街の名物とは、和菓子や土産系産品、ご当地グルメなどが想定されます。

  2. 活動プログラム:街の活動プログラムは、〇〇運動など、地元サークルなどの活動が挙げられます。


2.「コト・テーマ」の磨き方

これらのコトに、磨きをかけるための提案として、アートや福祉、環境、教育などのテーマとのコラボが有効です。

「地元の、地元による、地元のためのコト」が本来の姿ですが、地元の参加者だけでは、視野も裾野も広がりません。

事例として、私たちの障害者支援系NPOと、神宮前の商店会のストリートイベントとのコラボが挙げられます。

テーマ系の団体とコラボする事によって、外部の人たちが、ネットワークで参加し、来街する「名目」が生まれるのです。

地元のコトには「意味拡張」が有効です。

このような構造になれば、ボランティアの若者も参加しやすくなり、「地域のコト」が、ソフトでオープンな色彩を帯びるようになるのです。


3.ダイナミック&POPなブランディング

ブランディングの方向性として、地元やテーマが「地味で硬い」イメージがあるため、「ダイナミックでpop」な方向性のアピールが有効です。

先のNPO 法人が、渋谷ヒカリエで2021年まで開催していた「趙福祉展」では、「渋谷×福祉×テクノロジー×pop」というコンセプトを基に、電動車椅子や義手、音声アプリなどの最先端のテクノロジーを駆使した、福祉関連の展示物を集めると共に、「渋谷発」だから可能な、POP でアグレッシブな、グラフィックと会場構成で、評価いただきました。


次回以降では、ファン・タウンの効用と次ステップ展開などについて整理します。


最新記事

すべて表示

【内容】 1.これまでの振り返り 2.お祭りの構造を再考する 3.お祭りアップデートの方向性 1.これまでの振り返り ①全国に30万あるといわれる日本の「お祭り」は、2016年「山・鉾・屋台行事」,2021年「来訪神:仮面・仮装の神々」として、ユネスコ登録され注目を浴びます。華やかで参加性もあり、インバウンドにも人気な一方で、担い手不足などで、消滅の危機に瀕した祭りが多い状況です。 ②お祭りとは、

【内容】 1.「〇〇不足」の根本原因 2.日常と非日常とのズレ 3.誰のためのお祭りなのか? 1.「〇〇不足」の根本原因 「お祭りの魅力・効用」と同様に、「お祭りの課題」として挙げられるの、下記の4点です。 ①人手不足 ②資金不足 ③宣伝不足 ④アイディア不足 では、何故このような「〇〇不足」に陥るのでしょうか? お祭りの魅力が、「日常の中の、非日常性によるガス抜き」だとするなら、この「日常と非日

【内容】 1.お祭りの非日常性 2.お祭りの参加体験 3.ガス抜きの仕組み化 1.お祭りの非日常性 一般的にシンクタンクなどが提示する「お祭りの魅力・効用」は、下記の4つです。 ①経済効果 ②交流の場、信頼構築 ③歴史・伝統の継承 ④観光活用 では、何故このような効用があるのでしょうか? そもそも「お祭り」の重要な機能は、「非日常性」の提供にあります。 日常生活に完全に満足しているという人は、ほん

bottom of page