top of page
検索

顧客接点プレイス⑨ 立ち寄り型の顧客接点プレイス

立ち寄り型の顧客接点プレイスは、駅ナカや路面店など、流動性が高い立地で想定しています。駅周辺の待ち時間などの「短時間ニーズ」は非常に有効です。

スマホがライバルになりますが、駅での時間は、は内面/外向、アゲ/サゲなど気分をスイッチする機会になっています。心が揺れている時が顧客接点チャンスです。


空間としては、ショウケース形式でD2Cメーカーの商品が並ぶと共に、流動客にフックになるような仕掛けが必要です。

アイキャッチとなる店頭サイネージでの、商品紹介はもちろん、場合によってはイラストやマンガをフックにした導入部作りが有効になるかもしれません。単に展示するハコを用意するだけでなく、カベやミチ(マチ)との連携による誘導が重要です。通行者を円滑に誘客するために、カベを生かしたサイネージや、ミチを活用した映像(プロジェクション・マッピング)の工夫が必要です。


ここでは 購買モデル「SIPS」における前半部分、にあたる S :共感、 I :確認の役割を担うことになります。運営スタッフは顧客の入りやすさを支援するようなスタイルが重要だと考えます。

事業構造ではWeb広告に準じた想定をしてはどうでしょうか?

Web広告では①インプレッション課金(表示回数当たり1円程度)、②クリック課金(クリック当たり10円〜数千円程度)、③コンバージョン課金(資料請求・購入成果当たり数百円〜数万円)という課金の段階構成が定着しています。

この構造をなぞると①インプレッション課金に相当する「店前通過客数」②クリック課金に相当する「体験者数」や③コンバージョン課金に相当する「ID獲得数」などの価値を評価・換算する指標を創出し、効果測定と対価を共有していく必要があります。

例えば乗降客10万人の駅に100ブース準備する想定であれば、その10%が「店前通過客=1円」、そのうちの10%が「体験者数=100円」その10%が「ID獲得数=1000円」として試算すると、1日当たり2000万円超の収益になります。

もちろん目論見通りは、難しいかもしれませんが、このような指標が設定できれば、「体験者数」を増やす工夫や、駅での「待ち時間」を長くしてもらう工夫などの戦略が立てやすくなります。

行政やヘルスケア・サービス施設の導入も、駅周辺への来街頻度の増加と滞留時間の延長とが、顧客接点プレイスの価値向上に寄与すると考えると合理的な判断になります。

最新記事

すべて表示

【内容】 個人にとっての効用 街と社会にとっての効用 サードプレイスがある効用とは何でしょうか? ここでは、「個人」と「街と社会」にとっての効用を整理します。 1.個人にとっての効用 1.新しいコミュニティへの所属 サードプレイスでは、新しいコミュニティを構築でき、ファーストプレイスやセカンドプレイスにはない関係性が生まれます。新たな所属が、日常における待避場所となり、生活の満足度が高まります。

【内容】 A:交流型サードプレイス B:マイプレイス型サードプレイス C:価値共有型サードプレイス サードプレイスの分類では、本来オルデンバーグが示した「A:交流型」と、日本での主流となっている、一人または数人で静かに自分の時間を過ごすために、活用される居場所タイプ 「B:マイ・スペース型」の2種類への分類が一般的です。 ここでは、より現代の日本社会に対応させるため、特定の目的や意味を共有する「C

【内容】 日本にも有ったサードプレイス的空間 日本的なサードプレイスの特徴 1.日本にも有ったサードプレイス的空間 日本にも「家でも会社でもない居場所」という意味での、サードプレイス的な空間はありました。いくつかを例示します。 居酒屋:日本文化研究者のマイク・モラスキーが、日本におけるサードプレイスの代表例として「赤提灯や大衆酒場のような庶民的な居酒屋」を挙げているように、カウンターが一種の共有空

bottom of page