top of page
検索

都市再開発の可能性

昨日  (一社)国際文化都市整備機構の全体会議があり、東工大の中井検裕教授に本年度の研究テーマである「街のコンテンツ(横丁文化)を継承する都市開発」に因んだ基調講演をいただきました。

市場や横丁などの低密利用エリアを一掃して、公開空地を伴う高層ビルを作るのが一般的な都市再開発と思い込んでいたのですが、新橋駅前ビルなどのように横丁を再現したような市街地改造の手法や金沢の近江町市場のように賑わいと風情を残した再開発などの事例を提示いただきました。

要するにひたすら高度利用ばかりを目的化しないで、権利者調整の手間を掛ければ都市再開発においても工夫はできるという事だそうです。

「標準化を基軸にしたグローバル価値」と「固有化を基軸にしたローカル価値」との併存が都市の魅力であり、森記念財団の都市評価においても「感性価値」の重要性が説かれています。

複合都市開発でもこの二つの価値を併存させる開発スタンスが必要で、そのローカル価値の最たるモノとして「横丁文化」を位置づけ、計画していけば良いのではないでしょうか?具体的な計画の方策などは今後の部会で検討していきますが、本年度のキックオフにふさわしい視点を提供頂けたと思います。

最新記事

すべて表示

築地再開発との調整 築地アップデート ⑥

【内容】 神社隣接の超高層ビルへの対応 主導線への対応 連絡デッキの調整     築地再開発との連携を図るためには、ハード・ソフト両面での調整が必要です。 超巨大開発とのハード面の調整から確認していきます。 1.神社隣接の超高層ビルへの対応...

基本方針 築地アップデート ⑤

【内容】 論点整理 街づくりは「地力作り」 「築技を活かした食体験」による地力づくり     1.論点整理 これまでの論点を整理します。 築地場外市場(以下「築地」)は、関東大震災で被災した「日本橋魚河岸」の移転に伴う「築地市場」に付帯した...

「築地」の課題 築地アップデート ④

【内容】 オーバーツーリズムに伴う「老舗専門店の疲弊改善」 午後3時以降の「賑わい時間の延長」 そして築地再開発との連携         「インバウンド客でごった返す『築地』に課題なんてあるの?」と、私も最初はそう思っていました。...

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page