top of page

築地再開発との調整 築地アップデート ⑥

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2024年9月18日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 神社隣接の超高層ビルへの対応

  2. 主導線への対応

  3. 連絡デッキの調整

 

 

築地再開発との連携を図るためには、ハード・ソフト両面での調整が必要です。

超巨大開発とのハード面の調整から確認していきます。


1.神社隣接の超高層ビルへの対応

築地再開発の計画では、波除神社に隣接する敷地で、超高層ビルの開発が予定されています。

階数は不明ですが、40階〜50階程度と想定されます。

麻布台ヒルズや日本橋室町をはじめ、神社に隣接して超高層ビルが建設されるケースが増えています。

超高層ビルのスケール感と、神社など日本家屋的なスケール感とが整合しないため、虎ノ門金毘羅宮のように、配慮なく建設されてしまうと、神社の厳かな雰囲気が台無しになってしまいます。

日本橋室町のビル群は、建築家の團紀彦氏の監修によって、1階のファサードデザインが工夫されています。

中央通り側は、広幅員の車道に面して大きなスケール感でデザインされていますが、福徳神社のある仲通り側は、ヒューマンスケールになるように、ファサードの高さを抑えて、提灯をアレンジした日本的なデザインが施されています。

このように波除神社に面したファサードは、「日本家屋的な景観スケール」で計画していくように要望する必要があると考えます。

 

2.主導線への対応

築地再開発は前述のように六本木ヒルズを上回る複合都市開発である上に、東京ドームクラスの多機能スタジアムも計画されています。

現状の「築地」の1日2万人程度を大きく上回る、10万人以上の来街者が予想されます。

東京ドーム周辺の状況を踏まえると、スタジアムでのイベント開催時には、大変な混雑になることは目に見えています。

因みに東京ドームは、 JRと都営地下鉄の水道橋駅、東京メトロ丸の内線・南北線の後楽園駅など複数の交通機関に、人流を分散させることが可能ですが、築地のスタジアムの場合、都営大江戸線「築地市場駅」が最寄り駅になる他は、東京メトロ日比谷線「築地駅」程度しかなく、非常に混雑することが危惧されています。

東京駅とを結ぶ新線・新駅も計画されていますが、開業は2040年代と先になります。

そして築地再開発へのメインエントランスは、「築地四丁目」の交差点側からアプローチなると想定されます。

現状でさえ混雑している「もんぜき通り」では大変な人通りが予想されます。

これに対応するには歩道の拡幅が必要になりますが、環状2号線が整備されると新大橋通りにはゆとりができるのでは無いでしょうか。

神宮球場に向かう「スタジアム通り」のように、路側帯をなくして歩道を拡幅するなど、主導線の安全性を確保するように要望していくことが重要です。

 

3.連絡デッキの調整

また中央区のまちづくり方針では、「築地魚河岸」や「築地にっぽん漁港市場」などが築地再開発と周辺とをつなぐ連絡デッキとして位置付けられています。

先にあげたような大量の人流に対応するためには、連絡するだけではなく、現状の3階部分を再編成することで、通路幅を確保していく必要があると想定されます。

どのように通路を計画するのかは不明ですが、施設の再配置と地上部とのエスカレーター連絡などの動線確保が重要になります。

うまく活用することによって、通過動線を誘導し、地上の立ち寄り動線との棲み分けすると同時に、3階部分の活性化に繋げていく必要があります。

 
 
 

最新記事

すべて表示
基本方針 共体験デザイン ⑤

【内容】 第1章 「共体験デザイン」の視点 第2章 「共体験デザイン」の基本方針 第3章 「共体験デザイン」の具体化方策     第1章 「共体験デザイン」の視点 都市開発において「共体験」を軸にした計画を進めるためには、空間・社会・時間・経済という四つの視点から捉えることが重要です。 ⑴空間の視点 都市の価値は「建物」そのものではなく、「建物と建物の間に生まれる生活」に宿ります。ベンチや段差、可

 
 
 
共体験の課題 共体験デザイン ④

【内容】 第1章 都市開発における「共体験」研究の現在地 第2章 都市開発における共体験研究の課題 第3章 展望に向けた問いと今後の方向性   第1章 都市開発における「共体験」研究の現在地 「共体験(Co-experience)」はもともとHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)の分野で定義された概念ですが、現在では都市デザイン、社会学、文化研究、心理学など幅広い領域で活用されていま

 
 
 
共体験研究の変遷 共体験デザイン ③

【内容】 第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 第2章 共体験の社会的接合と都市研究への展開 第3章 共体験の測定・検証と都市開発への統合   第1章 共体験研究の萌芽と概念の確立 都市開発における「共体験」の研究は、1960年代から80年代にかけて、公共空間における人々の行動観察から始まりました。 ウィリアム・ホワイトの『The Social Life of Small Urban Spaces

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page