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歴史まちづくりの集客価値 歴史まちづくり ⑥

2024年1月29日
読了時間: 3分

【内容】

  1. おかげ横丁の集客力

  2. 古民家の活用

  3. 歴史まちづくりの集客価値

1.おかげ横丁の集客力

歴史まちづくりを推進するために、一番分かりやすい方策として、「集客価値」の活用が挙げられます。

三重県伊勢市の「おかげ横丁」は、歴史的街並みではありませんが、伝統的な建築様式を再現して人気の観光スポットになっています。

「一生に一度はお伊勢さん」と、江戸時代の日本では伊勢参拝「おかげ参り」がブームになっていました。

伊勢内宮の鳥居前町「おはらい町」の中ほどにある「おかげ横丁」は、伊勢志摩の特産品や土産、飲食店など50軒ほどの店舗が軒を連ねています。

伊勢名物「赤福」の社長の発案で、当時の同社の年商に匹敵する140億円をかけて作られ、1993年に完成しました。

おかげ参りで賑わった往時の街並みを再現するというコンセプトのもと、伊勢特有の街並みである妻入りの建物や蔵、桑名の洋館などを再現・移築し、年間600万人を超える観光客を集めています。

さらに分かりやすい観光集客環境として、浅草寺の「仲見世界隈」があります。ハリボテの看板建築ですが、浅草寺の参道の賑わいを形成する重要なしつらえになっています。

いずれも歴史テーマパークの一種と言えますが、単独で成立しているのではなく、伊勢神宮や浅草寺という「核施設」が、歴史の正統性を担保し、それを補完・相乗化させる役割を担っている点が重要です。

2.古民家の活用

歴史ある建物の保存・活用事例として「NIPPONIA HOTEL 」があります。

歴史ある建物が醸し出す味わいを活かして、宿泊施設として改修・修復して活用しているのです。

丹波篠山の城下町ホテルを皮切りに、2023年現在で全国に150棟200室を運営しています。

歴史的建造物の活用を起点にして、その土地の歴史文化遺産を尊重したエリアマネジメントと、持続可能なビジネスを実現しています。

一般社団法人での古民家再生活動を活かして、古民家再生のための設計基準や運営指針を模索し、合意形成して行くことで、国の地方創生策のモデル事業にも指定され、古民家事業の資金調達を可能にしています。

また古民家を活用したカフェも、昔ながらの温かみのある雰囲気を生かした巧みなリノベーションで、タイムスリップしたような非日常の空間が演出され、隠れ家のようなプレイベート感もあるため、各地で人気を得ています。

3.歴史まちづくりの集客価値

単に維持・保存するだけでは、生活や経済性など問題で継続性がありません。

古民家再生などは、内部の用途などを改変してしまうため、次善の策になってしまいますが、歴史まちづくりを観光集客として活用することは、有効だと考えます。

集客価値を維持していくためにも大切なことは、「空気感と奥行き」づくりです。

まず、街を歩くだけで、歴史的な体験を楽しむために、外観、店先、修景物や音、匂いに至るまで、丁寧な演出によって、独自の「空気感」を醸し出すことが重要です。

また、古い街並みや古民家の雰囲気だけでは、体験価値も低く、すぐに飽きられてしまいます。

おかげ横丁や浅草仲見世の例にあるように、核施設や本物による「正統性と奥行き」を備えていく必要があります。

神社仏閣、工芸制作、茶道・華道、書画骨董などの「本物」との、空間的・意味的な繋がりを解説・共有していくことが大切です。

 
 
 

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