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次世代の沿線価値 ⑤ 「自律した生活圏」としての郊外都市づくりが基本

コロナ禍を経て最も「街づくりニーズ」の高まるのは郊外部(郊外都市駅前)になると考えます。これまでは通勤の中継地としか認識されず、都心へ「〇〇分」という時間距離でしか評価されませんでしたが、テレワークの定着しつつある社会では、会社ファーストの立地評価ではなく、生活ファーストで「街が生活舞台」という認識が高まるのではないでしょうか。同時に「どこに住むのか?」の自由度が高まる社会でもあり、人口減少社会においては、それぞれの街が住⺠集めに工夫を凝らす街間競争の時代でもあります。あらゆる街で住⺠から「選ばれる街」戦略が不可欠になるのです。


郊外部におけるペルソナとして[35歳女性/時短勤務正社員/会社員の夫/保育園児の息子あり]を想定すると、週 3 日の駅前サテライトオフィスへの出社により、通勤時間(往復2時間)を家事や自分時間に振り替えて有効に活用していくライフイメージが浮かび上がります。従来の都心通勤のベッドタウンとしての街に求められてきた「交通利便性: 住みやすさ」だけでなく、生活時間の大半を過ごす場所として「生活舞台性:暮しごたえ」が求められると考えます。下記の3点の環境を備えた「自律した生活圏」としての郊外都市づくりが基本になります。


① サードワークプレイスとしてのワーキング環境

「在宅疲れ」という言葉が生まれるように、大多数の住環境が在宅ワークに十分な広さや設備を確保できている訳ではありません。仕事モードにスイッチを切り替える為にも適度な移動は有効であり、駅周辺に週2〜3 日活用できるサードワークプレイスが必要になってくると考えます。しかも従来のフリーランス想定のコワーキングスぺースとは異なり、セキュリティや福利厚生面で「法人契約への対応水準」を満たせる新たなワーキング環境が必要になると想定します。


② 外出、街歩き対象となるプレイング環境

自粛期間中に自宅周辺で外出、街歩きをした人たちから「家の周りはもう飽きた」という声をよく聞きます。同じような住宅ばかりで駅ビルとその周辺にもチェーン店程度しかない単調な街構造を痛感したのです。街の滞在人口及び滞在時間が大幅に増えるポストコロナ時代には、ランチ対応だけでなく「アフター5対応」の各種ダイニングや「ホビー&カルチャー志向」を満足させる専門店など目的性と多様性を兼ね備えた商業ニーズが高まります。ビジネス需要の減少で都心から移転してくる事業者の受け皿になり、個性的で魅力あるプレイング環境が形成可能だと想定します。


③ 表現、交流機会を提供する知縁コミュニティ環境

ベッドタウンの認識しかなかった街のつながりは子供を介したママ友程度でしたかが、 日常の大半を過ごす生活舞台となると様々なつながりが模索されます。町内会などの地縁よりも、健康や趣味、好奇心などを軸にしたつながり(=知縁コミュニティ)が求められるのではないでしょうか。次世代の市民大学のような知縁のプラットフォームが用意されると様々な活動の起点になっていくと想定します。



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