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方策2:社員活性化拠点としての道の駅 シン道の駅 ⑧

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2月3日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 企業の複合的な求心力の必要性

  2. 地域の課題解決を通じた社員活性化

  3. 「地域共創ラボ」としての道の駅

 

 

1.企業の複合的な求心力の必要性

小田急電鉄は、コロナ禍を経て、「社内ベンチャーの育成」に力を入れています。

ごみ収集支援サービスの「Wooms」や、獣害防止サービスの「ハンターバンク」、町内会支援サービスの「一丁目一番地」など、鉄道事業に限らず様々なプロジェクトが自走しだしています。

まだまだ事業規模としては、小さいですが、「沿線課題の解決が、沿線価値の向上につながる」という「地域価値創造型企業」というビジョンに基づき展開しています。

企業としての継続性を考える時、売り上げの拡大などの「事業力」はもちろん必要ですが、これと並行して、社員のモチベーションなどの「社員力」と、社会との共生を通じた「社会力」とで、「三位一体」の複合的な求心力を作っていく事は、非常に有効ではないでしょうか。

人口減少・成熟社会においては「事業力」単独での求心力には、翳りが見えてくると予想されます。

「売り上げノルマだけ」を独り歩きさせるのではなく、社員のモチベーションを高めるために、地域との接点づくりを展開する小田急の試みは、参考になると考えます。

これからの企業には「事業力」「社員力」「社会力」による複合的に求心力を高める方策が求められるのです。

 

2.地域の課題解決を通じた社員活性化

地域の課題解決を通じて、社員が働き甲斐を実感していくことは、「社員力」と「社会力」の向上に非常に有効なのですが、どんな企業でも地域が受け入れてくれる訳ではありません。

企業の人たちが地域と関わる受け皿として、「道の駅」が有効に機能するのではないでしょうか。

一企業では受け入れられなくても、複数企業の人たちが共同で、「地域との共創を研究・実践していく拠点(地域共創ラボ)」として道の駅で活動していくのです。

道の駅第三ステージで「大学との連携」が提示されていますが、それをさらに発展させたプログラムと言えます。

会社内の狭い世界で何年も燻っているのではなく、並行していろいろな生き方を模索し、成長する機会になるかも知れません。

同業他社だけではなく、全く別の生き方をする人との出会いの場や、様々な職業や社会事業などのトライアルの場を用意できれば有効です。

もちろん結果的に移住や転職につながってしまうかも知れませんが、総体として社員の熱量が高まり、企業価値の向上にもつながるのではないでしょうか。

 

3.「地域共創ラボ」としての道の駅

「地域との共創を研究・実践していくラボ」として道の駅を運営していくには、企業人ではなく個人として、地域に関われる立場づくりが大切だと考えます。

ラボに見立てることによって、下記のような立場を獲得できるのではないでしょうか。

  1. ラボですから、街に関して調べるために、街を歩き回り、調査・ヒヤリング・発表する事が可能です。

  2. ラボですから、様々な行動が実験・トライアル名目で、認められる可能性があります。

  3. ラボですから、行政や地元企業から、色々な相談事が舞い込むかもしれません。

 

このような活動を通じて「地域の人・コト・街との関係の強化」が図れるのではないでしょうか。

地域の課題と自分たちがやりたいテーマとを絡めながら、研究員の肩書のもとで、フィールドワークをしていくのです。

「地域共創ラボ」としての道の駅は、企業の「社員力」と「社会力」による求心力の向上を図る方策であると考えます。

 
 
 

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