top of page
検索

拠点のあり方:福祉のコンビニ+α:シン健康まちづくり ⑥

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2023年2月15日
  • 読了時間: 2分

【内容】

  1. エイジング・イン・プレイスのニーズと可能性

  2. 福祉のコンビニ

  3. 負い目を払拭する「+α」の工夫



1.エイジング・イン・プレイスのニーズと可能性

「厚生労働白書2016」には「住み慣れた住まいや地域に最後まで住み続けたい」という高齢者は72.2%に及ぶという調査結果があります。

約9割が「住み慣れているから」という理由ですが、一方で「老後に一人暮らしすることになった場合の健康不安」も7割が上げています。

「家族に依存せずに生活できるような介護サービスがあれば自宅で受けたい」という答えが、37%と最も高く、「家族による介護」の18%の約2倍になっています。

まさしく「住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続ける事:エイジング・イン・プレイス」が、求められているのです

助けを必要とする高齢者の人数は、要介護高齢者(608万人:4.8%)認知症高齢者(525万人:4.1%)となり、住民の9%弱と想定されます。

街の中にエイジング・イン・プレイスを、支えるための仕組みが必要なのです。


2.福祉のコンビニ

介護予防策では、身体活動の重要性が認識されているものの、「室内での体操」などでは、少人数・短期効果に止まります。

より多くの人たちの行動変容を促すには、ヒューマンスケールの近隣環境に、立ち寄りやすい場所や、人と人とのつながりが生まれる活動を作り、「外出・歩行を促す」方策が、有効なこと事がわかってきました。

このような街の拠点には、従来の公的な介護サービスだけでなく、見守り、食・買い物サービスなどの基本的な生活機能に加えて、旅行・外出、趣味など多様な楽しみサービスの充実が必要です。

高齢者・子供や障害者を含む多様な住民に向けて、サービスを提供する「福祉のコンビニ」です。

ボランティアや住民主体の「共助」や、市場サービス提供者など多様な主体の連携による生活福祉拠点が、近隣にあることが重要という事です。


3.負い目を払拭する「+α」の工夫

多様な交流サービスを提供する「福祉のコンビニ」は、健康街づくりの拠点機能として有効だと思いますが、もうひと工夫できないでしょうか。

北欧には「ホイス・コーレ」という生涯学習施設があります。知人が留学したホイス・コーレでは、高齢者と若者が一緒に学んでいたと言います。若者たちは学びながら、高齢者のサポートをするという一種のデイケアセンター機能を担っているのです。高齢者は「学ぶ」という名目があるので、負い目なしにデイケアに通え、若者たちはサポート作業を条件に、「学ぶ」費用が減額される仕組みです。このような負い目を払拭する「+α」の工夫が、利用者の拡大に繋がるのではないでしょうか。

 
 
 

最新記事

すべて表示
方策1 シェアリング・プラットフォーム ネオ生業の時代 ⑦

【内容】 第一要件としてのシェアリング シェアリングの有効性 シェアリングの活用事例     1.第一要件としてのシェアリング ネオ生業は「遊び仕事」ですから、収益性は高くなく、通常の商業施設のテナント賃料を払えるわけがありません。...

 
 
 
基本方針 ネオ生業の時代 ⑥

【内容】 これまでの論点整理 プラットフォームの重要性と特性 ネオ生業プラットフォームの3方策     1.これまでの論点整理 組織社会の仕組みがますます巨大化・複雑化する中で、昔ながらの地縁も、昭和的な社縁もなくなり、根なし草状態の都市住民。...

 
 
 
推進のための課題 ネオ生業の時代 ⑤

「後ろめたさ」からの卒業 「日本的な謙虚さ」からの卒業 ベンチマークとしての「キッチンカープラットフォーム」     1.「後ろめたさ」からの卒業 日本人が副業としてネオ生業を始めるのに後ろめたさを感じる理由は、主に企業文化や社会的な価値観に根ざしています。...

 
 
 

Comments


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page