検索

卒・売り場思考の商業施設③ D2Cメーカーとの連携目的とゴール設定

商業施設がD2 Cメーカーを導入にあたっては、単に空き区画を埋めたり、賑やかしアイテムとして扱うべきではありません。商業施設におけるD2Cメーカーは、オフィスにおけるコワーキングスペースに相当すると考えます。オフィス市場において空き区画の活用方策としてスタートしたコワーキングスペースは、定着・普及に伴いスタートアップ特化・コミュニティ特化・サテライト特化など、多彩なタイプに分類され各々適したデザインやサービスが対応しています。商業施設においてもD2Cメーカーの特性と狙いとを見極め、きめ細かく対応していく必要があると考えます。例えば①オンラインショップにおける「話題・エポックづくりやオフ会」としての機能を重視するなら、ファンミーティングの開催に適した環境演出や、インフルエンサーとのマッチングサービスなどが有効になると考えます。②D2 Cメーカーがその「世界観やライフスタイルの強化」を目的にしているのであれば、類系商品・ショップ同士を合わせる雑誌編集的な感覚での演出や、関連セミナーや展示会の開催サービスを付加するなど体験価値の提供が必要かもしれません。③商品開発ステップで、「顧客データやフィードバック」が求められるのであれば、b8taや蔦屋家電のように対応できる人材の配置やセンサー設備が必要でしょうし、さらに一歩進んで客が滞留・体験し、意見交換しやすい環境づくりが有効です。

このように単なる店舗区画ではなく「売らないショップ」として、スタジオであり、ミュージアムであり、ラボとしての位置付けと演出・対応が必要になるのです。新しいコンセプトで生まれる「売らないショップ」には、従来の固定賃料+売り上げ歩合賃料の図式ではない、【効果測定と対価】が求められるのです。


最新記事

すべて表示

共感人口の参考になる関係人口の創出方策については、明治大学の小田切徳美教授によって「人」、「場」、「仕組み」の観点から整理されています。 「人」は地域の人と関係人口を結びつける役割を果たす「関係案内人」や中間支援組織等のことで、拠点の場所に関わらず都市側及び地方側の両方の視点を持ち、地域を客観的な視点でみることが可能な人であり、偶発性を装いながら必然性をデザインする場の「編集人」とされています。関

共感人口の参考例として関係人口の規模感について整理します。2021年にブランド総研が行った関係人口の意識調査によると、都道府県で最も関係人口が多いのは福島県で1229 万人となりました。これは福島県の居住人口(約 182 万人)の 6.8 倍にあたります。次いで沖縄県の 950 万人、北海道の 756 万人と続きます。この調査では関係人口は大きく 2 つの層から構成されると定義されています。ひとつ

都市における「共感人口」を検討するために、そもそもの関係人口の定義や規模感、創出施策を整理します。 関係人口とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、「地域や地域の人々と多様に関わる人達(人口)」を指します。2016年に雑誌「ソトコト」編集長の指出一正著「ぼくらは地方で幸せを見つける」、2017年の田中輝美著「関係人口をつくる」などで提唱された概念です。2017年には総務