top of page
検索

卒・売り場思考の商業施設⑦ ソシオ・マーケットプレイスの事業性と効用

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2022年1月28日
  • 読了時間: 2分

ソシオ・マーケットプレイスは従来の商業施設のように、一方的な宣伝で集客して消費して終わりの場ではありません。もちろん適正立地は限定的になると考えられますが、次世代の生活文化を選び、開発・表現するライブ会場であり、厳選された商品・サービスがアーカイブされたミュージアムにもなるコンテンツの受発信拠点になります。さまざまなソシオが定期的に通い集う次世代の賑わい拠点の誕生です。現状でこのコンセプトに最も近いモデル施設は若者ターゲットのファッションメディアとしてのポジショニングを確立しつつある「渋谷109」でしょうか。館内にはショップだけでなく、ラボやフードプラント、ライブスタジオ等があり、そこでは販売だけでなく、メーカーとのタイアップや商品開発などのビジネス展開も進められています。

ソシオ・マーケットプレイスの事業構造も、年間千万人を集客し百億円単位の売り上げで数十億円の家賃を払う構造だけではなく、ソシオの会費(例えば10万人×月額千円で年間12億円)とD2 Cメーカーなどの顧客獲得費用(例えば 体験者1万人/日×口コミ発信率:30%×購入影響率:40%×顧客獲得単価:1万円×300日=36億円)などが柱になると考えます。(この収益を50億円とすると500億円規模の売り上げの商業ビルに匹敵)もちろん全館ソシオ・マーケットプレイス化するのではなく、集客ゾーンとして構成して一般販売ゾーンとの併用も検討可能です。コンテンツが充実してくればオンライン上ではチャンネル登録数に応じた広告料収入やリアルではイベント時の入場料収入、さらには商品開発収入なども上乗せでき多彩な収益構造が作り上げられます。商業施設を開発・運営するディベロッパーは単なる床貸し事業ではなく、リアルとオンライン、お客と商品開発者(ソシオ)とがハイブリッドに共創・展開する【ライフスタイル・プラットフォーム事業】に転換することになります。

 
 
 

最新記事

すべて表示
方策1 シェアリング・プラットフォーム ネオ生業の時代 ⑦

【内容】 第一要件としてのシェアリング シェアリングの有効性 シェアリングの活用事例     1.第一要件としてのシェアリング ネオ生業は「遊び仕事」ですから、収益性は高くなく、通常の商業施設のテナント賃料を払えるわけがありません。...

 
 
 
基本方針 ネオ生業の時代 ⑥

【内容】 これまでの論点整理 プラットフォームの重要性と特性 ネオ生業プラットフォームの3方策     1.これまでの論点整理 組織社会の仕組みがますます巨大化・複雑化する中で、昔ながらの地縁も、昭和的な社縁もなくなり、根なし草状態の都市住民。...

 
 
 
推進のための課題 ネオ生業の時代 ⑤

「後ろめたさ」からの卒業 「日本的な謙虚さ」からの卒業 ベンチマークとしての「キッチンカープラットフォーム」     1.「後ろめたさ」からの卒業 日本人が副業としてネオ生業を始めるのに後ろめたさを感じる理由は、主に企業文化や社会的な価値観に根ざしています。...

 
 
 

Comments


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page