top of page

卒・売り場思考の商業施設① オンライン1stの時代

  • 2022年1月17日
  • 読了時間: 2分

コロナ禍での外出自粛や非接触ニーズから、ネットショッピングの機会が増えたのではないでしょうか? 宅配便大手3社の2020年度の取扱個数は45億個に達し、19年度の40.3億個から、5億個近い増加になりました。リアルな商業施設は逆に2021年6月ではコロナ前の2019年同月比−23.5%(SC販売統計調査)で、特に都心部では−31.4%と厳しい数字を示しています。モノを買うためにワザワザ電車で移動したり、駐車場待ちの列に並ぶ手間を「無駄と考える」ことがすっかり定着しました。買い物もオンライン1stの時代になり、これまで都市における賑わいの中心的存在であった「リアルな商業施設の存在意義」が問われるようになっています。

日本のEC化率(BtoC)を見てみると、2020年度は前年比21%で過去最高の伸びを示したものの全体では約8.08%(2020年度)で、20%を超える米国や中国の1/3程度しかありません。書籍・音楽(43%)、家電(37%)や生活雑貨・家具(26%)など高い分野もありますが、【食品は3%強】に止まっています。今後のリアル商業のあり方を考える際に、【全体EC化率が20%を超える米国や中国でも「食品」は3%程度に止まっている】状況が、ヒントになるのでは無いでしょうか。従来から指摘されるように「食品」は消費期限や配送コストの問題からEコマースにシフトしにくい分野と推察されます。ファッション(19%)やコスメ(6%)などの分野は今後ますます EC化にシフトすると予想される中、リアル商業は【飲食店と合わせて食+α】として構成することを提案します。商業施設テナントの大部分を占める衣料品や身の回り品の売り場を、大きく改変していく工夫が必要です。卒・売り場思考の商業施設づくりが求められるのです。ここでは「脱〇〇」という表現で売り場を否定するのではなく、次世代型ライフスタイルへの移行という意味で「卒・売り場」思考として、論考を進めていきたいと思います。

 
 
 

最新記事

すべて表示
成熟日本のニーズとリソース 人生観都市 ④

【内容】 第1章 成熟日本が抱える新たな社会条件 第2章 日本社会に眠る巨大なリソース 第3章 人生観都市を支える可能性と未来 第1章 成熟日本が抱える新たな社会条件 日本は今、大きな転換点を迎えています。人口減少と高齢化が進み、高度経済成長期のように「拡大し続ける社会」を前提とした都市モデルが成立しにくくなっています。これまでの日本は、経済成長や効率化を軸に都市を発展させてきました。しかし成熟社

 
 
 
都市の文化史 人生観都市 ③

【内容】 第1章 都市文化史から見た都市の変化 第2章 現代都市が失ったもの 第3章 人生観都市という次の都市モデル 第1章 都市文化史から見た都市の変化 人類の歴史を振り返ると、都市は単なる建物や機能の集まりではなく、人々の価値観や人生観を映し出す存在でした。 古代から中世にかけての都市では、宗教、祭り、共同体、墓地、広場などが都市の中心にあり、人々は生と死を日常の中で感じながら暮らしていました

 
 
 
人生観都市の定義 人生観都市 ②

【内容】 第1章 人生観都市とは何か 第2章 人生観都市を構成する考え方 第3章 人生観都市が目指す社会と都市の姿 第1章 人生観都市とは何か 人生観都市とは、人が「どう生きるか」「どう老いるか」「何を残すか」といった人生そのものを支えることを目的とした都市の考え方です。 これまでの都市は、便利さや効率、経済成長を重視して発展してきました。働く、買う、移動する、消費するといった機能を高めることで、

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page