【内容】
会社ではたらく「人」の大転換
会社ではたらく「内容」の大転換
会社ではたらく「意味」の大転換
1.会社ではたらく「人」の大転換
「人生100年時代」と言われる中で、各個人のキャリアプランのあり方を、抜本的に見直す必要があります。
人口減少、少子高齢化と人生100年時代に対応して、これまでの「壮年男性のフルコミット労働」という、会社の前提が変わるのです。
従来の「大学卒業と共に入社し、終身雇用を前提に40年ほど働き、退職金と年金とで15年程度の余生を過ごす」という人生モデルが崩壊しました。
新卒入社した後、5〜10年で転職することは、当たり前で、何度か転職した上で、少なくとも70歳、できれば75歳程度まで、働きたい。
従来の「壮年男子対応のビジネス環境」では十分ではなく、子育てしながら、介護しながら、或いは高齢者や障害者も含めて、各々のペースで働ける「会社」が求められているのです。
ビジネス街に、特化するのではなく、子育て施設やデイサービス施設など、さまざま都市機能と混在している場所の方が便利かもしれません。
2.会社ではたらく「内容」の大転換
コロナ禍を経て、リモートワークとE コマースとが定着しました。フルリモートは、難しくても、週2〜3日の出社と組み合わせたハイブリッド・ワークは認められるのではないでしょうか。
これまでのように、出社を前提とした「快適なオフィス」ではなく、「わざわざ出社する価値のあるオフィス」が求められます。
さらに商品・サービスのライフサイクルがどんどん短命化し、母体となる企業寿命も20年程度と短くなってきています。
「自動運転の普及で、タクシー業界が蒸発するかも」と噂されるように、技術革新によって、業界そのものが蒸発する危険性さえあります。
会社には、常に新規事業開発が求められているのです。
事務処理的な業務は、リモートワークで済ませ、会社のオフィスでは、創造的なグループワークに特化した活動になるのではないでしょうか。
利便性や規模性よりも、 MICEのようにユニークベニューが求められるかも知れません。
3.会社ではたらく「意味」の大転換
これまで日本企業がやってきたことは、人材の「飼い殺し」ではないかと言われます。
40年近くも同じ会社にいることが前提になると、社員はエネルギー総量をセーブしようとし、経営者は「給料は安くても、社員は会社を辞めない」という「悪性の安心感」が生まれます。
日本の正社員とは、雇用と引き換えに、会社から指示された「場所」で、支持された「職務」につくことが求められる「無限定正社員」と言えます。
これを40年近く続けると、成長もキャリアパスも描けず「死んだ魚のような目」になり、中高年での再就職はなど、望みようがありません。
リストラ型ではなく「人材流出ショック」の時代になり、「会社」には、「長期雇用」ではなく、「成長機会」の提供が求められます。
人手不足を踏まえて「会社が人を選ぶ」のではなく「人が会社を選ぶ」時代になりつつあります。天動説から地動説への転換が必要です。
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