top of page

働き方提案:アーバン農福連携:シン健康まちづくり ⑦

  • 執筆者の写真: admin
    admin
  • 2023年2月17日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. 農福連携の応用

  2. 6次産業化による効用

  3. アーバン農福連携の可能性



1.農福連携の応用

農福連携とは、農業×福祉の取り組みで、「ニッポン一億総活躍プラン(2016年)」に盛り込まれました。障害者の社会参加と、農業人材の確保によって、共生社会の実現を目指しています。

【農業側のメリット】

  1. 労働力不足の解消 ②社会貢献によるQOL の向上 ③人と人との交流による地域活性化 

【障害者側のメリット】

①障害者の作業能力を考慮した仕事設計が可能 ②自然の中に身を置くことによる身体的・精神的なプラス効果 ③社会コミュニティへの参加機会


この視点は高齢者施策にとっても、有効ではないでしょうか。

「タイパ」などと言われ、動画の倍速視聴などが話題になる昨今、都市の生活速度の加速傾向は強まる一方です。

速度が要求される、対人サービスは難しくても、作物や動物を相手にした一次産業系の仕事であれば、もう少しゆっくりした自分のペースで、作業できそうです。

健康まちづくりに、農福連携の応用が、有効だと考えます。


2.六次産業化による効用

都市近郊では、農福連携の有効な事例がいくつもあります。

京田辺市にある「さんさん山城」では、農業・加工・カフェなどの活動を通じて、障害者が地域とつながり、地域課題の解決に貢献しながら、地域に必要とされる存在になる「集う・つながる・働く」場づくりを目指しています。

現在5箇所70アールの遊休農地で、京都の伝統野菜や地域特産の宇治茶などを栽培・出荷しています。加工では、抹茶を使った濃茶大福やクッキー、エビ芋を使ったコロッケなどを作っています。カフェでは、旬の野菜を使ったランチが好評で、多様な来場客と障害のある人がつながる場になっています。

他にも福井県での農園+スーパーマーケットや、石川県の農園・牧場+地ビール工房、レストランなどユニークな事例も増えています。

農作業するだけでも、効果はありますが、加工、販売することで、コミュニケーションが生まれ、地域の交流拠点になります。6次産業化することは、農福連携の効果を最大化する方策なのだと考えます。


3.アーバン農福連携の可能性

健康街づくりにおいて、遊休地や屋上菜園などを活用した「アーバン農福連携」は、非常に有効だと考えます。

ヒートアイランドの低減や、食料自給率の向上、地産地消、コンポスト(堆肥化)によるフードロス削減などの効果に加えて、身体を使った農作業は心を和らげ、加工・販売することで、コミュニティの拠点になることも可能になります。

土に触れて香りを嗅ぐ、地元野菜を育てて、旬に食べる・交流する機会を提供することは、心身の健康には非常に有効ではないでしょうか。

農作業を起点に、社会参加を実感することができる「アーバン農福連携」は、人の繋がりや支え合いが弱くなり、他者への不寛容が広がりつつある現代社会だからこそ必要な機能だと考えます。

 
 
 

最新記事

すべて表示
今なぜマインドメイキングなのか マインドメイキング ①

【内容】 第1章 「機能の街」から「意味の街」へ 第2章 「共感経済」が都市を動かす時代 第3章 “心の拠点”としての商業施設へ   第1章 「機能の街」から「意味の街」へ これまでの都市開発や商業施設づくりは、主に「機能」と「収益性」によって評価されてきました。 交通の利便性、賃料効率、テナントミックス、集客イベントなど、数値で測れる成果を積み上げることが成功の証でした。 しかし、社会が成熟し、

 
 
 
日本バリュー化の効果 日本バリュー都市 ⑩

【内容】 第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 第2章 エンゲージメントと関係人口の拡大効果 第3章 持続的な収益化とデータ循環による進化効果   第1章 都市の魅力の可視化と差別化効果 ブランド価値化の第一に期待できる効果は、都市の魅力が多層的に可視化され、他都市との差別化が明確になる点です。 従来の都市開発では、商業施設や交通利便性といった「機能の充実」が重視されてきましたが、それだけでは長

 
 
 
方策3:“モノより体験”の事業モデル化+データ循環 日本バリュー都市 ⑨

【内容】 第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 第2章 事業モデルと具体施策 第3章 KPIとデータ循環による持続性   第1章 都市開発における「体験価値」へのシフト 近年の都市開発や観光戦略においては、「モノ」中心の消費から「体験」中心の価値提供へと大きく軸足が移りつつあります。 背景には、内閣官房が示した「New Cool Japan Strategy 2024」が掲げる「モノより

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page