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今なぜ ベクトル・メイキングなのか? ベクトル・メイク ①

  • 2024年12月18日
  • 読了時間: 3分

【内容】

  1. コンセプトの策定依頼

  2. 都市開発の多様なステイクホルダー

  3. 納得解の必要性

 


1.コンセプトの策定依頼

「コンセプトって何?」 

都市開発などのプロジェクトでは、まず「コンセプト」づくりから始まります。

実際に弊社への依頼で一番多いのが、このコンセプト策定業務です。

「この複合都市開発のコンセプトを策定してほしい」

「コンペ提案にあたって、提案要素は揃っているのだけれど、コンセプトがまとまらないので策定してほしい」

などの依頼になります。

コンセプトって基本方針なの? 全体を表現するキャッチフレーズなの?

何が求められているのか分からなくなってしまいます。

また業務依頼を取り消された事もありました。

「役員会で、建築設計図は書けないので、外注するのはわかるけれど、コンセプトくらい社内で作成するように、と指示された」という理由でした。

コンセプトなら、専門家に頼まなくても簡単に社内で作れるという認識なのでしょうか?

 

2.都市開発の多様なステイクホルダー

「コンセプト」という言葉が使われ出したのは、経営分野においては1960年代で、「マーケティング活動の方向性を決める考え方」と定義されていました。(元東京富士大学学長:井原久光氏)

建築や都市計画の分野において「コンセプト」が浸透し出したのは、高度経済成長期の建てれば売れる時代から1970年代に入り、市場調査を伴うマーケティング思考が必要になる時代に移り変わった頃からでした。

商品開発のプロセスでは、関係者はそれほど多くありませんが、都市開発では、初期の開発構想の段階から、設計やテナントリーシング、販促促進、管理運営など、本当に様々な人たちが関わります。

さらに近年では、地域連携などコミュニティへの参加や、地球環境への配慮も重要視され、開発コンセプトはますます多様なステイクホルダーへの共通認識ツールになる必要がある状況です。

人は人が意図した言葉通りに意味を受け取ってくれる訳ではありません。

都市開発に関わる多様なステイクホルダーが、「共有できる開発コンセプト」づくりは、至難の業と言えるのではないでしょうか。

 

3.納得解の必要性

本来は都市開発の多様なステイクホルダーの共有認識であるはず「コンセプト」ですが、実際は一種のお題目のように扱われて、ほとんど形骸化しているというのが実状ではないでしょうか?

あるいは開業販促時のキャッチフレーズ的なキーワードとして「コンセプト」が活用されているのかもしれません。

もとより各ステイクホルダーがそれぞれの想いをバラバラに発信しても、設計・建設プロセスでは迷走して、無難で場当たり的な判断しかできませんし、開業コミュニケーションのプロセスでも、メッセージ性がなく全く話題にならない事は明らかです。

都市開発プロジェクト全体が、無理・無駄の塊になると言えるのではないでしょうか。

かといって以前のように、市場調査から開発施設のポジショニングが明確になるわけでもありません。ましてや何処かの偉い人(著名人)が提示する「ご神託のような閃きワード」が、コンセプトとして通用するはずがありません。

企画・構想段階における開発コンセプトは、単なるお題目ではありません。

開発高セプトづくりは、不透明な時代に開発プロジェクトを、「一定の方針で推進していくベクトルづくり」だと言えます。

だからこそ開発プロジェクトに関わる中核スタッフが腹落ちできる「納得解」が必要なのです。

今シリーズは、都市開発におけるコンセプトの位置付けと策定方法、そして展開・活用方法など、「コンセプトを中心に開発方針を推進していく:ベクトル・メイキング」について考察していきたいと考えます。

 
 
 

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