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今なぜ「都市暮らし」を考えるのか? 都市暮らしの作法 ①

【内容】

  1. 何のための公園なのか?

  2. 街並みは綺麗になったけれど。。。

  3. 都市で暮らす「意味」は何か?

1.何のための公園なのか?

東京都心部の公園の利用法について、話し合う機会がありました。

参加者からは、眺めているだけでも心が癒される、「焚き火」を始め、音楽会など様々な利用アイディアがでました。

「焚き火」については、都市公園法施行令第18条3項に「公園管理者が指定した場所以外の場所で焚き火をする事」と明記されているため、難しそうです。

そもそも日本は木造建築が多く、歴史的にも大火よって、多くの人命や財産が失われてきましたから、屋外で火を扱う行為について、厳しく規制されているようです。

その他の音楽会や野外パーティなどのアイディアについて、公園運営者からは「隣接する高層マンション住民からの、クレームが予想されるので、難しいかも。。。」と顔を曇らせていました。

よく聞けば、楽器などの音を鳴らすと、夜間ではなく昼間でも、「うるさい」とクレームが入るそうです。

公園に関しては、子ども達がはしゃぐ声を騒音と捉える人たちがいることも耳にしました。

誰のため、何のための公園なのでしょうか?

2.街並みは綺麗になったけれど。。。

街なかの幹線道路は、電線地中化により、電柱がない場所が増えました。

歩道は広くなり舗装材も新しくなり、街路樹も立派になりました。

確かに街並みは綺麗になったと言えます。

オフィスビルの1階には、午後3時には営業を終了するため、賑わいを阻害すると批判された銀行ではなく、洒落たカフェなどの店舗が入居するようになりました。

広場や駅前にはパブリックアートもふえました。

無粋と言われた工事現場の仮囲いもデザインされるようになりました。

街並みは美しくなったのですが、その反面、道端の屋台はそのほとんどが取り締まられて姿を消してしまいました。

路上ライブ・ストリートダンスや大道芸などのパフォーマンス行為は規制の対象となり、予め設定されたスペースでのみ可能になっています。

ボール遊びについては、路上はもちろん公園でも禁止されることが増えました。

このように、どんどん締め付けが厳しくなり、飲食やスポーツはお金を払って、消費者の役割を果たさなければ、街なかでは過ごせなくなってきています。

高層ビルに付帯する公開空地は、原則的に営業行為が規制される為、人々が佇むこともなく、殺風景になってしまっています。

都市計画家のヤン・ゲールが「良い街は、街中が歩く以外の人たちで、溢れている」と言う知見を述べていますが、私たちの都市空間は、かえって不自由になっているのではないでしょうか。


3.都市で暮らす「意味」は何か?

人は何のために都市に住むのでしょうか?

最も大きな理由が「利便性の享受」です。

「一世帯」よりも「一万世帯」の方が、都市インフラや公共施設、商業施設を共用して支えることが可能になります。

このように都市に暮らす事は、「規模の経済性」を活用する事によって、より質の高い生活利便性や文化・娯楽に至るまで、「様々な利便性を享受」することを可能にします。

一方で、一部のクレームに過敏に反応する自治体が、公共スペースに新たなルールを書き加えていくことで、禁止事項だらけの公園のような場所が生み出されます。

「自分の生活」を起点にして「利便性の享受」だけで、都市に暮らしていると、「寛容性を失い」どんどん窮屈になっていくのではないでしょうか?

日本人はルールが定められると、それに従いながら工夫を重ねる反面、敢えてルールをはみ出したり新たなルールを作ったりする事が苦手なようです。

さらに言うと自分が我慢しているルールに関しては「自粛警察」のように、他人にも強要する圧力をかけようとします。

「官」と「民」という意識が強い反面、「公・共」の概念が曖昧な日本では、「民地(=所有地内)をどう使うかは自分の勝手」と言う一方で、「道路・公園などは『お上』の土地」という認識になり、公共スペースに関して極端に無関心・無責任になっています。

もう一度と「都市で暮らす意味」を再確認し、それを踏まえた都市空間の再編成を検討・提案したいと考えます。

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