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ファンマーケティングではココを押さえよう:ファン・タウン ③ファンマーケティングの計画ポイント

更新日:2022年11月4日

ファンの定義と価値に続いて、「どのようにして、ファンを増やしていくのか?」

ファンマーケティングの計画ポイントについて、検討します。

【内容】

  1. マーケティング・コミュニケーションの進化

  2. ファンマーケティング事例としての「スターバックス・コーヒー」

  3. ファンマーケティングの3つのアプローチ

  4. ブランド化のための「成長投資」というスタンス


1. マーケティング・コミュニケーションの進化

ファンマーケティングを検討する際には、まずマーケティングにおけるコミュニケーションの進化を確認する必要があります。

従来のように認知、検討、確認、購入という「流通チャネルの終点としての消費者」ではなくなっています。

消費者は発信者でもあり、購入後の体験、感想などを、SNSを通じて拡散します。

情報量が溢れすぎ、広告などでの商品情報の99,996%はスルーされるという時代には、家族や友人など、「類友」からの情報こそが、最も信頼される商品情報なのです。


2. ファンマーケティング事例:スターバックスコーヒー

ファンマーケティングの成功事例として、真っ先に挙げられる「スターバックスコーヒー」は、テレビCMなど大規模な広告はほとんど使いません。

①寛げる店舗づくり

②高品質の商品

③居心地の良い接客

を基本にした「スターバックス体験」の提供に徹しており、広告に頼らずとも高い認知度を獲得しています。

また顧客同士で、新商品やおすすめのカスタマイズなどの、情報発信が繰り返される事で、すでにスターバックスを利用したことがある人に向けて、マーケティングが行われています。


3.ファンマーケティングの3つのアプローチ

「ファンベース」を提唱する佐藤尚之氏によると、ファンマーケティングを進める上で大切な事は「情緒価値を伸ばすこと」だとされています。

「機能価値はコピーできるけれど、情緒価値はコピーできない」というわけです。

具体的なアプローチとして次の3点を挙げています。

  1. 共感を強くするファンの声に傾聴し、ファンである事に自信と喜びを持ってもらう

  2. 愛着を強くする商品にドラマやストーリーを纏わせ、ファンとの接点を増やし、大切にする。

  3. 信頼を強くする本業を細部まで誠実に見せ、丁寧に説明し、社員の信頼を大切にし「最強のファン」にする。


4.ブランド化のための「成長投資」というスタンス

「ファン化」とは商品を買って頂くためにかかる「広告コスト」ではなく、ブランドを育てるための「成長投資」だというスタンスが大切です。

ブランド価値をもう一度見直し、部署を超えたプロジェクトで、指名買いしてもらえる「ファン」を地道に作る戦略が必要です。



今回はファンマーケティングの計画ポイントを整理しました。次回以降では、まちづくりへの展開を検討していきます。


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