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ニッポン・シアター⑧ ハイブリッド公演シアター

ライブ・エンタメ市場が急落した反面、2020年度の有料型オンラインライブ市場は448億円(ぴあ総研)と急拡大しています。韓国の Beyond ライブを皮切りに、著名アーティストにより各地で開催された「オンライン有料ライブ」ですが、まだまだ試行錯誤の部分はあるものの、収益性を含めて新しい事業の可能性を感じさせます。(iU学長 中村伊知哉氏) 東新宿で復活した「日清パワーステーション REBOOT」は、無観客配信専門ライブハウスとして進化を遂げ、投げ銭システムのウルトラチアーなどが施されています。今後はさらにレベルの高いインタラクション体験や臨場感の演出・工夫が生まれそうです。次世代のエンタメ機能を想定すると、オンライン公演とリアル公演とを組み合わせた、ハイブリッド公演に可能性を感じます。低料金で気軽にどこからでも視聴できるマス対応(数千円の公演視聴料)のオンライン公演と、パフォーマンス前後にアーティストと間近での対話やフォトセッションなど、希少性のあるプレミアム体験(〜数十万円の入場料)を付加した、リアル公演とを組み合わせた「ハイブリッド公演」です。分野は異なりますが世界配信され、スーパープレゼンテーションとして有名な「TED カンファレンス」の参加料金は、年々上昇し近年では100万円を超えています。単にリアル講演を間近で観られるだけでなく、アフタートークの身近なやり取りや、様々な関連体験会・交流イベントなどがインセンティブになっているようです。

音楽、演劇、アート、教育などほとんどのエンタメ(コンテンツ)機能は顧客(ファン、生徒)と継続的な関係を保っています。この関係性をオンライン上でのリレーションとして強化していくことが、今後は一層重要になると考えます。ファンはオンラインだからこそ、時間や場所の制約なしに準備体験を蓄積していけます。提供側はオンラインだから可能なコンテンツ(例えば普段は見ることのできないステージバックや制作プロセス)や、キャスティング(例えば移動時間の制約がなく自由度高く出演して貰える著名人)によって、予行演習効果が考えられます。事前のオンライン・リレーションにより、ファンはコンテンツへの理解を深め・洗練され(=客単価アップ)、リアル体験への期待を高めていく構造です。

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都市開発において当然ですが「建築のあり方」は特に大切です。 ですから設計コンセプトの手がかりとなる「企画・構想(開発)コンセプト」を明確に示す必要があるのですが、逆の流れになっているのが現状ではないでしょうか。 開発プロジェクトは「取り敢えずボリュームスタディしてみる」と称して主要用途を容積率一杯に作った計画からスタートします。何度か、このボリュームスタディを目にしている内に、プロジェクトチーム内

私たちは、コンセプトの抽出にあたって、共創ワークが不可欠だと考えます。共創ワークとは、プログラムに沿った関係者とのグループディスカッションを指します。 共創ワークでコンセプトそのものは抽出できませんが、その前提となる「目指すべきゴール」「現状と事業条件」などの共有を通じて「課題」が明確になります。それに加えて「地域の潜在性・自分達の DNA」の再認識プロセスが非常に重要です。 これまでのように、マ

コンセプトは前述のように思いつきのキーワードでは、関係者内で認識が共有されません。従来のように市場分析で得られたポジショニング提示すれば良い訳でもないため、そのコンセプトに至る方法論を、明確にしておく必要があると考えます。 そこで私たちはコンセプトの位置付けを明確にし、その抽出方法の方程式化を試みました。 まず全ての開発プロジェクトは、課題解決に繋がるという前提で式を作ります。すなわち「A:課題抽