top of page

コンセプト再考 ⑧ アクティビティと MD・施設レイヤー

  • 2022年9月28日
  • 読了時間: 2分

街ぎわプレイスを検討する際の基本になるのが、「第1レイヤー:ユーザー・アクティビティ」です。住宅街や商業地など目指すべき街のイメージに対応して、求めるアクティビティも変わります。私たちが検討する「都心部の複合都市開発」で多いのが、クリエイティビティです。具体化するために【クリエイティブ=脳の活性化】と定義すると、【混在、交流、刺激】を促すアクティビティが有効だと推察されます。例示すると、ネクタイを締めた男性だけでなく、女性はもちろん、子供やお年寄りなどの「異世代」や、アーティストや独立店主など「異業種」に至る多様な人たちの【混在】が挙げられます。【交流】ではランチやお茶を介したカジュアルな語らいや、肩書きを外しお酒や音楽に酔いしれるなどが例示できます。さらに【刺激】としてはトレンド発信や文化活動などの「非日常的刺激」もありますし、オフィスワークとは関係のない子連れの買い物客などの「日常的刺激」も有効なアクティビティとして想定されます。

そして何よりも街ぎわプレイスで、【滞留】するアクティビティが求められるのです。都市計画家のヤン・ゲールが「良い街には、歩く人以外の人たちが多い」と指摘しています。日本ではなかなか見られませんが、欧州の広場や街路に屯し、語らい、人々が歌い踊る情景ではないでしょうか。

第1レイヤーの方向性が定まると、それを実現・支援していくための、「第2レイヤーM D・施設サービス」が明らかになってきます。日常的情景を生み出すための食品スーパーをはじめとした各種商業施設の整備や、異世代の混在を促すための子育て・シニア施設、異業種混在のための工房やスタジオなどの創作スペース、様々な交流を生み出すためのカフェテラス・ダイニングやクラブ、ライブハウスなどが想定されます。もちろん一箇所で全てを揃える必要はなく、エリアで分担して整備することも可能です。

このように設定していくと、街ぎわプレイスのイメージはかなり明確になってくるのではないでしょうか?公開空地の活用の仕方や街路沿いの店舗区画のあり方が、非常に重要になってくることが理解できると思います。これらを建築設計の与件として提示するのです。

 
 
 

最新記事

すべて表示
都市開発のアップデートの方向性 メタ・ディベロップメント 05

【内容】 第1章 従来の「床を貸して稼ぐ:倉庫型都市開発」は限界 第2章 これからの都市は「意味を祀り、関係を育てる場:神社型都市開発」へと転換すべき 第3章 「関係で稼ぐ」都市は持続性と競争力を両立させる     第1章 従来の「床を貸して稼ぐ:倉庫型都市開発」は限界 これまでの都市開発は、駅近や容積率といった立地条件を最大限に活かし、人や機能を効率よく収め、床を貸すことで収益を上げる「倉庫型」

 
 
 
文脈の重要性 メタディベロップメント 04

【内容】 第1章 都市の価値は「場所の文脈」によって決まる 第2章 文脈は「テーマコミュニティ」を通じて価値に転換される 第3章 文脈を「育て、編集する」ことが次世代の都市開発の役割     第1章 都市の価値は「場所の文脈」によって決まる 前項での認識にくわえて私たち検討では、都市や施設の価値は、立地条件や規模、機能の充実度だけで決まるものではないという認識から議論が始まりました。 むしろ、その

 
 
 
コンテンツの拡張可能性 メタバリュー・ディベロップメント 03

【内容】 第1章 コンテンツを起点に価値を拡張できる可能性 第2章 XRやデジタルは「コンテンツを拡張する装置」である 第3章 コンテンツの拡張が多元価値(メタバリュー)創出の第一段階     第1章 コンテンツを起点に価値を拡張できる可能性 私たち検討は、都市開発において価値創出の出発点となるのは、立地や規模ではなく、核となるコンテンツの存在であるという認識から議論が始まりました。 明確なテーマ

 
 
 

コメント


Copyright © FIACS, All Rights Reserved.

bottom of page